あらすじ
第九話「野分」
新庄藩の家老・楢岡兵庫に育てられたものの、実は藩主・戸沢正陟(寺田農)の庶子である武士の楢岡又三郎(落合モトキ)は、正陟の跡目候補に突如急浮上し、戸惑いを隠せずにいた。その背景には、正陟の嫡子が次々と死去したことで家督争いに巻き込まれる兆しが生まれ、今や独りで外に出ることもままならない状態だった。だが、家臣の脇屋五郎兵衛(山上賢治)の助けで、気分転換に出た又三郎は、何気なく入った料理茶屋で配膳係のお紋()と出会う。明るく真っ直ぐに生きるお紋に惹かれた又三郎は、お紋と祖父・藤七(下條アトム)が暮らす長屋へ通い始め、いつしか武士をやめて町民となり、三人で暮らす未来を描くようになる。そんな中、初めて実父・正陟と対面した又三郎は、正直な思いを伝えるが、正陟から武家の役割や己の運命を諭され、戸沢家を継ぐ決意を固める。その後、又三郎は藤七にすべてを打ち明け、それでもお紋を妻に迎えたいと話すが…。
出演者情報

正陟の庶子・楢岡又三郎
落合モトキ
料理屋の配膳係・お紋 | … | ![]() |
又三郎の母・千代 | … | 成嶋瞳子 |
楢岡家家臣・脇屋五郎兵衛 | … | 山上賢治 |
用心・作間丈右衛門 | … | 古旗宏冶 |
新庄藩の藩主・戸沢正陟 | … | 寺田農 |
お紋の祖父・藤七 | … | 下條アトム |
スタッフ情報
【ナレーション】片岡鶴太郎
【原作】山本周五郎「野分」(新潮文庫刊『おごそかな渇き』所収)
【脚本】李正姫
【監督】副島宏司