あらすじ
第六話「五十三右衛門」
ある夜、浪人の五十三右衛門(窪塚俊介)は、歩いていた中老・新山信十郎(山中アラタ)に衣服や刀を置いていくよう夜盗まがいの行為を働くが失敗。そこで、三右衛門は信十郎に事の次第を説明し始める。彼はかつて留守居役に抜擢されたが、慣例の賄賂を見過ごせない廉直さゆえに、国を追われる身となったという。以来、母・豊枝(三谷侑未)と共に仕官を求めて諸国を歩き、蓄えも底を尽きた。ついに死の床についた母を、安心させてあの世に送るため、信十郎の衣服を借りて「仕官が叶った」と嘘をつこうとしたというのだ。
母を想う心情に感銘を受けた信十郎はその嘘に乗り、翌日には三右衛門のもとに衣服と刀に加え金子30両が届けられた。豊枝は嘘に気づかぬまま息を引き取る。
数日後、三右衛門は御礼のために信十郎の屋敷を訪れると、家老・曾我忠左衛門(清水?治)の暗殺を持ちかけられる。信十郎いわく、忠左衛門は己の利益のために権力を使い、民を苦しめる元凶だという。三右衛門は信十郎の恩に報いようと、忠左衛門暗殺を引き受けるが…。
出演者情報

浪人・五十三右衛門
窪塚俊介
中老・新山信十郎 | … | 山中アラタ |
三右衛門の仲間・善七 | … | お宮の松 |
三右衛門の母・豊枝 | … | 三谷侑未 |
家老・曾我忠左衛門 | … | 清水綋治 |
スタッフ情報
【ナレーション】片岡鶴太郎
【原作】山本周五郎「五十三右衛門」(新潮文庫刊『ならぬ堪忍』所収)
【脚本】大前智里
【監督】永江二朗