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2024年05月13日(月)盆栽の奥深さ

 日経ニュースプラス9を担当し初めて、早1ヶ月。早朝から働くシフトがガラリと変化し、体調管理に戸惑いつつもだいぶ生活リズムが掴めてきました。

 そんな中で少し息抜きをしようと、先日表参道にある「BLUE BRICK LOUNGE」で、洋菓子ブランドのヨックモックと埼玉の大宮盆栽がコラボしたイベントに参加してきました。期間中店内にはいくつかの大宮盆栽が飾られ、カフェを楽しみながら鑑賞できます。

大宮盆栽のイベントに参加しました


 花より団子の私は、もちろんスイーツ目当てで訪れたのですが、帰る頃には「盆栽の始め方」を検索していました。我ながら単純です。

 私が参加したイベントでは職人の方が鑑賞方法を教えてくださいました。まずは屈んで盆栽と同じ目線に立ち、正面からじっくりと見ます。その後、さまざまな角度から観察していくのですが、最も感動したのは「見上げる」という視点。まるで森の中に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。小さな鉢の中に広がる、ひとつの大きな自然世界。それもすべて作り手の計算によって出来上がった景色なのです。

見上げてみると森の中に迷い込んだような感覚に


 また、盆栽は何十年、時には何百年もの長い年月をかけて制作されていく作品です。一人の作り手で作り上げられるものではなく、次の世代へと受け継がれていきます。代々の作り手たちが手を加えることで、作品の姿は変わりながらも、時間とともに深みを増していく。長い歴史を背負い受け継がれてきた盆栽には、それぞれの作り手の思いや工夫が詰まっていて、その瞬間でしか見られない景色が作り出されています。盆栽の、芸術としての奥深さを強く感じた1日でした。

 表参道という土地柄、外国人観光客の利用も多く、今回のイベントの狙いは海外の人々に向けて盆栽の魅力を伝えることでした。しかし、逆に日本人である私自身がその価値を再発見する機会になりました。身近すぎて忘れがちだった日本の伝統文化を新たな視点で見つめ直し、私たちの生活に根付いている美意識の深さを誇らしく思うきっかけになりました。

 興奮のあまり「盆栽の始め方」を検索していた私ですが、ふと冷静になったときに自分が三日坊主だということを思い出しました。過去にはベランダで育てていたローズマリーが、気づくと乾燥ローズマリーになっていたレベルです。盆栽を育てるには、まず自分が成長しないとなと感じた次第です。

八木ひとみ

日経ニュース プラス9 キャスター
八木ひとみ

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