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2021年10月18日(月)「安いニッポン」ついにネをあげる?

 「肉、粉、油、全部値上げ。うちは揚げ物が好きなので、トリプルパンチなのよ」。新型コロナウイルスの緊急事態宣言明け、引き続き感染対策を十分とったうえで久々に行ったロケ取材で聞いたのは、世界的な価格上昇=インフレを実感する生の声でした。

 コロナショックからの経済再開による需要の急回復につれて世界各地で「供給制限」が起きています。ウイルス感染が収まらないなか、国や地域によっては工場を動かす作業員、材料・部品・製品を運ぶ運転手が足りません。世界全体が供給網(サプライチェーン)でつながる現代では、1カ所の目詰まりが大混乱を生みます。半導体が届かず自動車が減産に追い込まれたのは象徴的です。最近の原油高もあり、原料から消費財まで国際的に値上がりが進んでいます。

 日本はデフレの国で、メーカーや小売店など企業が仕入れる値段(企業物価)は上がっても私たち消費者のレベル(消費者物価)には反映されにくい......といわれてきました。しかし最近の上昇はあまりに急ピッチ。そこに輸入価格を押し上げる円安が拍車をかけました。「正直、いまギリギリのライン。これ以上(仕入れ値が)上がると店頭価格を上げていかないと経営自体ができなくなってしまう。それでは元も子もない。今回の値上げは厳しいです」。ロケに応じてくれた東京・練馬のスーパー「アキダイ」の名物社長、秋葉弘道さんもぼやいていました。景気が盛り上がらず給料も増えないなかで物価だけ上がっては、企業も消費者も音を上げてしまいかねません。

 「インフレが景気減速と一体で進む『スタグフレーション』となってしまうのではないか」という指摘が出るなか、来週は18日(月)に中国の7―9月期のGDP(国内総生産)が発表されます。当日は中国経済に詳しい楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストを招きます。株、為替、商品と不透明な秋のマーケット。「油を売る」ことなくしっかりお伝えして参ります。

岸本好正

日経ニュース プラス9 「マーケット一目瞭然」キャスター
岸本好正

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