数年前、車いすを自在に操っている方とエレベーターで同乗したことがあります。あまりの軽快さに思わず話しかけてしまいました。聞けば、車いすバスケットボールの選手でした。パラリンピックにも出場経験のある方で、上半身は鍛えあげられムキムキ。しかも笑顔が素敵な爽やかアスリート。東京オリ・パラの招致に尽力されてきた話もうかがいました。
競技用とみられる、その方の車いすは、私がいつも目にしていた車いすとは似て非なるもの。少し「ハの字」になった車輪の外側のハンドリム(車輪操作用リング)を持って、その場でクィックな動きをご披露いただき、エレベーターでのほんのひと時が、驚きと興奮と学びの時間になりました。
障害者スポーツが広がりを見せる中、障害者スポーツ用具もまた著しい進化を遂げています。ここにも日本の「テクノロジー」と「ものづくりの力」が発揮されています。
『競技用具、選手の「真の力」を引き出す相棒』
(5月14日付日本経済新聞)
『ミズノの義足・山本光学のゴーグル、パラで光る関西の技』
(8月17日付日本経済新聞)
パラリンピック開幕式で13歳が演じた「片翼の小さな飛行機」のパフォーマンスに心打たれながら、テクノロジーの進歩が私たちの日常を豊かにするだけでなく、障害者との共生に役立つものであってほしいと願っています。

日経ニュース プラス9 メインキャスター
榎戸教子
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