10月を迎え東京もようやく涼しくなってきましたね。今年度の下半期に入りましたがマーケットが少々、不穏です。
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| アメリカの経済指標が弱いと逆に円高へ |
前回、先月のメルマガでもお話ししたように為替市場では円安が進み、1年ぶりに1ドル150円に達しました。これまでは円安なら日本株高となっていたのですが、ここにきて日経平均株価が大きく下がり5月のあの急上昇にわきかえっていたころの水準に逆戻りしました。
今回の円安・株安の"元凶"は金利上昇。長期金利(10年物国債の利回り)はアメリカが16年ぶり、日本も10年ぶりの水準に上がっています。金利と株価の関係は、いろいろな複雑なところもあるのですが、一般的には正反対。金利が上がると株価は下がります。
「アメリカの長期金利は4%台後半。値下がりのリスクがある株に投資しなくても、預金すればおカネは増える。投資から貯蓄へのシフトが起こっている」。4日の「プラス9」に出演したピクテ・ジャパンのストラテジスト、糸島孝俊さんが指摘していました。
アメリカで金利が上がる理由は、ずばり景気の拡大とインフレがおさまらないから。特に深刻な人手不足に対応して雇用が増え、給料も上がっていて物価の高い伸びを招いています。中央銀行のFRB(連邦準備制度理事会)は物価高を封じ込めようと度々利上げしてきましたが、まだまだ足りないかもしれません。マーケットはアメリカの雇用の状態に、大変注目しています。
今週はその、アメリカの雇用に関する最新データが続々出ています。実際、3日火曜に普段は注目度が決して高いとはいえないJOLTS(雇用動態調査)の結果が市場予想より高かったため、1ドル150円を突破するきっかけとなりました。翌4日にはADP全米雇用リポートが予想を下回って、逆に円高へ。ただし、落語に例えればJOLTSやADPはマーケット関係者にとっては前座や二ツ目。いよいよ今夜は「真打ち」登場です。
月の初めの金曜日(じゃない時もありますが)世界で最も注目される経済指標といっていい、雇用統計が出ます。発表は日本時間6日午後9時30分、プラス9の放送直前です。内容によっては円相場や株価に、もうひと波乱ある可能性も。しっかり解説しますので、ぜひご覧ください。

日経ニュース プラス9 キャスター
岸本好正
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