暑中お見舞い申し上げます......って、それにしても暑すぎますよね。先月7月の世界の平均気温は観測史上最高となることがほぼ確実。国連のグテレス事務総長も「温暖化の時代は終わり地球が沸騰する時代が来た」という状況です。あまりの高温続きに怒った(?)番組スタッフが組んだ特集「待ったなしの対策!世界襲う熱波 次の「寒冷期」は5万年後?」(7月31日放送)はYouTubeでもご覧になれます。
一歩外に出ると容赦なく照りつける夏の猛烈な光にはうんざりもしますが、芸術の「光」に包まれてみるのはいかがでしょうか。
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| ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《湖に沈む夕日》1840年頃 |
「あの松を見給え、幹が真直で、上が傘の様に開いてターナーの画にありそうだね」(夏目漱石「坊っちゃん」より抜粋)。私の故郷、愛媛・松山が舞台とされる短編小説に唐突に登場するジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。漱石がロンドン留学中に鑑賞したという19世紀のイギリスを代表する美術家で「光の画家」と呼ばれています。
そのターナーをはじめ「光」を追求した19世紀から現代までの名作の数々が、いま東京・六本木の国立新美術館で見られます。イギリスの国立美術館「テート」所蔵のコレクションから厳選した「テート美術館展 光」です。
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| オラファ―・エリアソン《星くずの素粒子》2014年© 2014 Olafur Eliasson |
詳しくは日経電子版の記事をご覧いただくとして、ターナーの幻想的な色彩の美しさは格別です。山脇巌やハナヤ勘兵衛という先進的な写真芸術に取り組んだ日本人がいたことを恥ずかしながら初めて知りました。角度によって様々に変わる草間彌生やオラファー・エリアソンの作品も人気です。酷暑のいま、私のオススメはジェームズ・タレルの「レイマー、ブルー」。クールな青い光に、しばし夏を忘れてください。
気象予報士の資格を持ち「プラス9」の猛暑特集で解説した安藤淳(きよし)日本経済新聞編集委員によると今月も猛暑が続きそう。しかも目下、円安です。この夏は涼しく「格安でイギリス(の美術館)に行った気分」になれるテート美術館展へどうぞ。なお東京では10月2日まで。10月26日から来年1月14日まで大阪中之島美術館に巡回します。
このメルマガは来週金曜日が山の日の祝日にあたり、お休み。私も来週、夏休みをいただきます。みなさまには引き続き熱中症対策など、どうぞお大事にお過ごしください。

日経ニュース プラス9 キャスター
岸本好正
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