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2023年05月01日(月)斜陽にさせない アサヒ社長の「顧客最優先」

 金曜キャスターの片渕茜です。突然ですが、先日人生初のハーフマラソンに挑戦しました!21キロなんとか完走し、パンパンの足で向かったのは......中華料理店。走り終えた後のキンキンのビールと餃子は格別でした。

人生初のハーフマラソン。乾杯は当然...


 最初の乾杯は「とりあえずビール」ですよね。私もよく1杯目に注文しますが、こんな定番の消費行動は薄れてきています。国内ビール市場はどんどん縮小し17年連続のマイナスです。そこで先日(4月14日)の「ヒットのクスリ+9」のコーナーでは「生ジョッキ缶」、微アルコール飲料「ビアリー」など数々のヒット商品を生み出し、新たなブランド価値構築に挑戦しているアサヒビールの松山一雄社長をゲストにお迎えし、話を伺いました。

 缶の蓋を開けると、ジョッキのように泡が出てくる「生ジョッキ缶」は、コロナ禍での家飲みに新たな楽しさを加えられる商品としてヒットしました。缶からプクプクと泡が立ち上がってくるあの新感覚を体験してみたいと、私も発売当初スーパーで商品を探しましたが、売り切れでなかなか手に入りませんでした。松山社長は、「研究者からの提案に『これは面白い!』と飛びついて、短期間で商品化した」と、開発の裏側を話していました。

 実は松山社長は、洗剤や化粧品など幅広い消費財を手掛けるP&Gジャパンの出身。2018年にアサヒビールに入社し、顧客を起点に経営を組み立てる「P&G流」のマーケティング経営で新たな風を吹かせています。例えば生ジョッキ缶では、蓋を開けると噴きこぼれてしまいクレームが発生するというリスクを承知のうえで、コロナ禍での家飲みに新たな刺激を求める顧客の声を最優先しました。これまでのアサヒの発想であれば、ためらっていたかもしれません。

 大きな会社なので、なかなか風土を変えることは難しいとしつつも「何かアクションを起こせば変えていけるという手応えを、社員が感じ始めている」という松山社長。その空気を会社中に広げていき、さらなるヒット商品を生み出し続けることができるか、今後も注目です。

片渕茜

日経ニュース プラス9 キャスター
片渕茜

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