2月22日は「にゃー・にゃー・にゃー」で猫の日。BSテレ東は今年も「BSキャッ東(キャット)」として1日中、ネコにまつわる番組を中心に特別編成でお送りしました。この企画は2018年、BSジャパン時代にスタートしました(当時は「BSニャパン」)。実は私、そこから6年続けて「猫の日にちなむニュース担当」をなぜか(志願しているわけではありませんが)務めてきました。毎年楽しくお伝えしていたのですが、状況は大きく変わってしまいました。
去年の猫の日の2日後、2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻。世界的なインフレを巻き起こし海外では生活費の余裕がなくなって猫を手放す飼い主が増加、という動きも起きました。日本でも生活必需品を含め値上げラッシュが続いています。今年のテーマはインフレで行こうと決め、調べ始めたところ驚きました。
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| キャットフードは衝撃の値下がり!? |
消費者物価指数の去年の伸びは全体(総合)で2.5%。ドッグフードが5.8%も上昇した一方、キャットフードは......なんと-1.1%。下がっているではありませんか!統計を担当する総務省に聞くと「ドッグフードは主要メーカーが今年度の初めに値上げをした影響。キャットフードはセールなどが多く横ばいか下落傾向」との分析でした。
しかし全国のスーパーの販売データを集めた日経POS(販売時点情報管理)情報によると、キャットフードの平均単価は去年後半からうなぎ登りです。今年1月は204.2円と、前年同月比で18.1%も上昇しています。「マーケット一目瞭然」レギュラー解説者のエコノミスト、小林真一郎さん(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)に尋ねると「消費者物価指数が実態を反映していない可能性もある」とのこと。とまどいながら、いろいろ取材を進めるうちに見逃せないデータに行き当たりました。
飼い主が猫にかける費用が下がっているのです。去年、1カ月当たりの飼育経費(支出総合)は約7300円で前年比1000円以上のマイナスでした。年間では1万円を超える減額です。調査したペットフード協会によるとエサ代は実は大きく減っておらず、医療費や保険料といった命、健康に直結するところが削られていました。関連商品・サービスが年々広がり消費も順調に伸びてきた日本の「ネコノミクス」は、大きな試練に直面しています。来年の2月22日には、状況が少しでもよくなっていることを心から祈ります。

日経ニュース プラス9 キャスター
岸本好正
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