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2023年02月06日(月)鬼も笑う?相場格言「節分天井、彼岸底」

 私たちは夜のニュース番組。夕方ごろから構成を考えて原稿を書いたり、解説に使うCGなどの下絵をつくったりと忙しくなっていくのですが、六本木グランドタワーの報道フロアから外を見ると、いつのまにか日が長くなってきたのを感じます。

鬼を退治してマーケットにも春が来るか

 きょう(2月3日)は節分。国立天文台によれば東京の日の入りは午後5時10分で、冬至から30分以上遅くなっています。鬼を追い払っていよいよ暦は春、というところですが株式市場では「節分天井、彼岸底」といわれます。節分のころがピークで、お彼岸のころ(来月後半)まで調整(下落)局面が続くという、米相場に由来するとされる格言です。

 新年のご祝儀相場で2月の初めまで上昇したあと、日本の上場会社で最も多い3月決算期(年度末)が近づくと、企業が利益を出すために株を売りがちなため、などと説明されます。では1949年5月の東京証券取引所での株取引再開以来、日経平均株価が「節分天井、彼岸底」(彼岸の方が安値)となったのは?調べてみると、ほぼ半々でした。法則性なし。これは格言というにはかなり厳しいですね。

 しかし今年は、的中するかもしれません。厳しいインフレの「鬼」は、利上げという「豆」をまいても簡単には出ていかないようです。景気や株価にも豆が当たって痛いので、早く止めて......。投資家のそんな思いで1月後半から上がってきた相場。まさに節分直前のアメリカの金融政策を決める会合(FOMC)で期待を裏切られ彼岸底へ、という懸念が専門家の間で出ていました。

 果たしてFOMCは利上げ路線を続けると改めて示しました。でも記者会見したパウエルFRB議長は物価上昇が鈍る「ディスインフレ」のプロセスが始まったと発言、利上げは終わりに近いという市場の期待は裏切られずに終わり、当日のニューヨーク市場の株価は上昇しました。

 多くの投資家は「ひとまずホッ」というところでしょうか。ただ彼岸まで、まだ1カ月半あります。来年どころか来月、再来月のことを言えば激しく鬼に笑われそうですが、みなさんもインフレ鬼の退散を祈りつつ、3月下旬に格言があたるかどうか「マーケット一目瞭然」をご覧になりながら注目してください。

岸本好正

日経ニュース プラス9 キャスター
岸本好正

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