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  • 2022.07.01 FRI

    仮想通貨が暴落!マネー逆流...問われる存在意義

    暗号資産(仮想通貨)の存在意義が問われています。ビットコインの価格が18日、一時2万ドルの節目を割り21年11月の最高値から7割超下落。また、仮想通貨の関連企業のリストラ表明も相次いでいます。さらに、通貨システムとして構造的な欠陥があるとの声も。今後の行方を占います。

2022年03月14日(月)巨象インドはどこへ?

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、米欧日がそろって経済制裁で足並みをそろえるなか、あくまで中立的な姿勢を崩さない2つの大国があります。1つは中国。そして、もう1つがインドです。国連総会が2日に採択したロシアへの非難決議を巡っては中国とともに棄権。停戦仲裁に動く可能性を示唆する中国よりも「沈黙」を保っています。ユーラシア大陸の中心部に位置し、中国と国境を接するインドは地政学上も極めて重要な大国であり、日米豪との4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」の一員でもあります。日米豪がロシアによる一方的な現状変更に厳しい姿勢をとるなか、インドの沈黙は足並みの乱れと映り、中国への抑止力にも影を落とす可能性があります。

 自らの立場を良くわかっているはずのインドが対ロシア制裁で沈黙する背景には、冷戦時代から続く両国の親密な関係があります。「非同盟」を掲げて東西どちらの陣営にも属さなかったインドが隣国パキスタンとの紛争の際、頼りにしたのは旧ソ連でした。軍事的な結びつきは今も続いており、「インド軍の兵器のほぼ6割がロシア製」との指摘があります。武器は単に買えば終わりではなく、メンテナンスや弾薬などの部品取引が続きます。中国との国境紛争も抱えるインドにとってロシアとの関係維持は不可欠な戦略といえるでしょう。そしてロシアのプーチン大統領とインドのモディ首相はほぼ毎年、相互に訪問しあう仲です。

 そうしたインドに対して厳しい声も出始めました。米下院外交委員会でアジア政策を統括する小委員長の民主党アミ・ベラ下院議員は日本経済新聞のインタビューに応じ、インドについて「中立的な立場はありえない」と述べ、米欧への協調を求める姿勢を表明しました。そのうえで、インドが中国と国境紛争を抱えていることに言及し「我々と連携して主権国家の領土を尊重すべきだと訴えてほしい」と強調しました。

 翻って日本の果たすべき役割とは何か。対インド外交で重要なのは「米欧日側か、それともロシア側か」という二者択一を迫らないことではないでしょうか。歴史的にも軍事戦略上もロシアとの密接な関係をにわかに変えられないのがインドの現実。そのことを踏まえたうえで、日本としてはインドとの良好な関係を武器に「ロシアに対してウクライナとの停戦に動くよう、モディ首相に働きかける」という手も考えられます。月内のインド訪問を調整している岸田総理大臣の外交手腕に期待したいところです。

日経ニュース プラス9 プロデューサー
森松博士

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