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2023年07月10日(月)池上彰さんから学ぶ「失敗する力」

 私はアナウンサーとしての仕事を始めて7年が経ちます。大きな失敗をすることは少なくなりましたが(噛むことなどは、ちょこちょこあります。すみません)、この仕事もある程度経験を重ねると、失敗せずに無難にこなすのか、それともチャレンジをするのか、特に生放送では選択の連続です。

失敗を恐れず?前向きのポーズ

 そんな私にとって大いに参考になったのが、先日(6月23日)放送した「チーム池上が行く」。立教大学での公開シンポジウム「失敗する力~私たちにはどんな失敗が必要なのか~」に池上彰さんが登壇しました。失敗を恐れず、そこから学び成功を導くことが大事。だからこそ、あえて「失敗する力」として前向きに......とはいうものの、なかなか「失敗を恐れない」というのは難しいところ。どうすれば?池上さんが考えるポイントは3点です。

 まず「失敗から発明が生まれる」。例として、もともと強力な接着剤を開発していたもののうまくいかなかったところから「何度でも貼りなおせるメモ帳として最適だよね」という発想の転換で生まれたヒット商品「ポストイット」を池上さんは挙げていました。

 次に「失敗こそネタになる」。池上さんは就職活動で東京のラジオ局・文化放送の採用試験を受けたそうですが、最終面接で社長の話にむきになって言い返してしまい不採用に。ご存じの通りNHKで長年活躍の後フリーとなり、その文化放送に出演する機会が訪れます。生放送で「採用試験に落ちた話」を披露すると、番組関係者は大喜び。確かに自慢話よりも、失敗談の方が盛り上がりますよね。

 私もテレビ東京以外のテレビ局はことごとく落ちた身ですが、そういえばテレ東には他局に落ちたことや、その悔しさをバネに......という社員が多いような気がします(笑)。

 最後は「自意識過剰は禁物」。ついつい「人前で失敗したらどうしよう」と思ってしまいますが、実際自分が気にするほど周囲は失敗を気にしていないというお話でした。

 「失敗する力」とは、人目を気にせず失敗を経験として捉え、何かに役立てる力なのだと池上さんから学びました。「ここでゲストに質問をぶつけてみよう」とか「視聴者にとって、より有意義になるように一言挟もう」など、ひとつひとつの場面で失敗を恐れず少し自分にとってはハードルが高くとも、チャレンジングな選択を重ねていくと、数か月、数年後の成長に大きな差が出てくるのかなと思います。

 日々の生活の中でも「失敗する力」が試される場面が多々ありそうですが、そんな挑戦を積み重ねていきたいです。

片渕茜

日経ニュース プラス9 キャスター
片渕茜

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