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2023年05月29日(月)洞爺湖から15年...分断の時代の広島サミット

 G7広島サミットが終わりました。バイデン大統領は「すわオンライン参加」かと思われましたが、無事に来日。さらにはゼレンスキー大統領の電撃的な訪問も実現し、いわば「役者のそろった」サミットだったと思います。連日取材し続けていた小柳キャスターも、さすがに月曜はお疲れのご様子でした(ゆっくりお休みしてください)。

G7参加国の株価にも「分断」が?

 私は北海道洞爺湖サミット(2008年)に現地取材に行きましたが、メディアセンターには世界中から記者が来ていて、静かな中にも独特の緊張感があったのを覚えています。一方でコーヒーブレイクの際には外国の記者と話をすることもできるし、とても楽しい現場でした。なお当時はロシアも参加する「G8」でした。ウクライナ領土のクリミアの併合を宣言したロシアを除外され「G7」となったのが2014年。かれこれ10年近くたったいまも、ロシアはウクライナ侵攻を続けています。

 今回のサミットでは「グローバルサウス」と呼ばれる国々の存在感も見逃せないものがありました。インドや南アメリカの国々、また太平洋の島しょ国や中東諸国から世界を眺めてみると、私たちの見ている世界とはまるで違う世界が広がっているし、その窓を通して世界を見ている人の数の方が多いのだという事実に「日経ニュース プラス9」を担当してから、改めて気づかされています。世界、価値観の分断は深刻なのだなと危機感を持っています。

 母になり、自分に子どもを持ったことで強く感じるようになったのは、この先の未来についてです。この子たちが大人になる時、世界はどうなっているのか、その中で日本はどうなっているのか。その世界は今よりも良いものであってほしい。たとえ今は仲良くできないとしても、相手を知ること、知ろうとすることを怠ってはいけないとも思います。どこかで妥協できるところを探さねばならないし、きっとあるはずだと信じています。

 そんなことを考えながら日々モヤモヤしているのですが、番組のゲストに来てくださった安全保障がご専門、明海大学の小谷哲男教授がおっしゃっていました。「ネコは思い通りにはならないが、飼っていないと相手を知ることすらできない」。今の私には深く染み入りました!相手を思い通りにするのではなく、まずは相手を知り、理解しようと努めるところがまず大事なのですよね。何事にもそうでありたいなと思います。

倉野麻里

日経ニュース プラス9 キャスター
倉野麻里

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