日経おとなのOFF
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おせち料理
正月の食卓を彩るおせち料理。おせち料理がいつ頃誕生し、なぜ食べられるようになったのかを知っていますか。今回は正月を前に知っておきたいおせち料理のルーツと重箱を使う理由を学びます。正月、おせち料理の歴史や料理の意味を知った上で味わってみてはいかがですか。
正月を前に知っておきたいおせち料理のルーツと、重箱を使う理由を学びます。教えてくれるのは、京料理と、おせち料理を研究する小宮真由さん。
京都で、おせち料理の教室を開き、作り方や歴史的な背景などを教えています。おせち料理はいつから食べられるようになったのか、小宮さんに聞きました。
「お正月のおせち料理自体は江戸時代、室町時代にはありましたので、それ以前ですと、平安時代ぐらいから色濃く節会から始まって、お正月だけがメインイベントになりまして。」
「節会」とは、天皇が季節の節目に催した宴の事。平安時代、元日を含む5つの節会が特に重要とされていました。宴の料理は「おせちく料理」と呼ばれていました。これが、「おせち料理」の語源といわれています。
平安時代のおせちく料理は、神に捧げた供物のお下がりと、ごはんだったと言われています。江戸時代になると、武士や町民の中に、宮中を真似て、元日を特別な料理で祝う人が出てきたといいます。
この頃はまだ、料理を重箱には入れずに、膳に盛っていたそうです。
いつ頃から、おせち料理を重箱に詰めるようになったのか、1枚の浮世絵から紐解きます。