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誇りの地 巡礼 地域の魅力を再発見する

2014.07.29

<7月の旅先>「フランス」 ロレーヌ地方・アルザス地方


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ナンシーから車でおよそ1時間。アルザス地方の都市・ミュルーズは、18世紀の中頃から繊維産業で栄えた街です。ミュルーズの語源は、ミュランユソン。水車小屋という意味です。今も、8つの羽が付いた水車が、街を表す紋章になっています。

水力を利用した繊維産業で発展した街には、繁栄の面影を残す建物があります。かつて繊維工場だった建物。今は、アパートやアトリエとして使われています。ここは、楽器の修復工房です。

繊維製品を保管していた倉庫は、湿度が安定しているた楽器の繊細な修理作業に適しているそうです。19世紀になると、繊維産業は産業革命によってより一層発展し、街は、フランスにおけるすべての綿の取り引きをまかなうようになりました。多くの関係者が、次々と豪華な邸宅を建てて移り住みます。

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建築様式は様々。街と産業の繁栄を誇示するかのように、多種多様なスタイルの邸宅が造られました。アール・ヌーヴォーを採り入れた屋敷には、日本と馴染みの深い楓が植えられています。時の繊維業者たちは、世界中から集めた植物で庭を彩り、鑑賞と共に、布地のデザインにも活かしたのです。

博物館では、伝統の柄が施された布地を見ることが出来ます。ミュルーズが誇る布地は、織物ではなく、木版で様々な柄をプリントする技法で作られます。

一枚の布地に、いくつもの木版で模様を付ける手法は、日本の浮世絵と同じです。

ここには、19世紀の貴重な布地の見本が保管されています。鮮やかな色彩、植物や幾何学模様の布地。過去のものとは思えないほど斬新なデザインの布地が現れます。

ミュルーズの伝統的な布地は、今も、世界のファッション界に影響を与えています。街では、布地に対する想いが受け継がれています。イザベル・グランブレさんは、雑貨のデザイナーです。

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豊富なプリント柄を活かしながら、オリジナルの新たな小物を製作しています。草花の模様の上に、小鳥をあしらった、トートバック。華やかな色と柄の布地は、ポーチに。

クリスマス用のリースにも仕立てるなど、ミュルーズのプリント柄の布地は、日々の暮らしに彩りを添えています。時代の流れの中で育まれ、今も人々の生活に根付いている芸術の美。ナンシー、ミュルーズを訪ねて芸術に囲まれた豊かな暮らしを実感してみませんか?

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