日経おとなのOFF
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誇りの地 巡礼 地域の魅力を再発見する
2014.07.29
<7月の旅先>「フランス」 ロレーヌ地方・アルザス地方
ガレは、職人の技と芸術の融合を目指します。注目したのは、植物でした。幼い頃から植物観察が好きだったガレは、草花の優雅な曲線や色彩をガラス工芸品に活かし、芸術の域にまで高めようとしたのです。
水面に浮かんで咲く、夏の水草・ホテイアオイ。茎や葉、花を形作り、華やかなランプに仕立てています。
木製の家具も手掛けました。生活の様々な場面に、芸術を取り入れた作品を生み出してきたのです。死の直前に完成させたというベッドは、ガラスの身体を持つ大きな蛾がとまっています。

ガレは、日々の暮らしの中に芸術を取り込みました。街を彩ったナンシー派のアール?ヌーヴォー。美の極みを見せてくれる建物が、1900年代の初頭に建てられたマジョレル邸です。
窓やバルコニーを始め、排水管のデザインにもこだわっています。玄関の扉にも細やかな装飾。室内からは、草花が揺れ動いているような景色に見えます。
ダイニングルームでは、陶器で造られたストーブが、一際目を惹きます。ここは、芸術と暮らす邸宅でした。街には、今でもアパートとして使われているアール・ヌーヴォーの建物があります。

バルコニーに面した窓は、藤の花がデザインされたステンドグラスです。芸術が身近にある暮らし。美の輝きは、時代を越えます。
ガレが職人の工芸と芸術の融合を望み、生活に装飾の美を施すようになってからおよそ100年。街には、今も芸術が溢れています。ロレーヌ地方・ナンシーは、アール・ヌーヴォーと出会える街です。




