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誇りの地 巡礼 地域の魅力を再発見する

2014.07.29

<7月の旅先>「フランス」 ロレーヌ地方・アルザス地方

時代の流れの中で育まれ、今も人々の生活に根付いている芸術の美。曲線を多く使った芸術アール・ヌーヴォーと繊維産業で栄えた街が誇るプリント柄の布地。ナンシー・ミュルーズを訪ねて暮らしの中にある芸術の美を鑑賞してみませんか?

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パリから車でおよそ4時間、ロレーヌ地方の中心都市・ナンシー。街には、世界遺産に登録された広場があります。

18世紀、フランス国王の義父・スタニスラス1世が、都市計画の一環として、国王を称えるために建設した広場です。当時、第一線で活躍していた建築家と金工職人の指揮の下、広場一体に華やかなデザインが施されました。

ナンシーでは、金細工やガラス工芸が伝統的に受け継がれ、手掛ける職人たちの技も、際立っていたと言われています。

時が経ち、19世紀末には、街に新しい芸術の風が吹きました。ヨーロッパを中心に広まったアール・ヌーヴォーです。

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植物の模様が装飾された扉。華麗な曲線による斬新なデザインが、優雅な雰囲気を作り出しています。ナンシーはパリと並んでアール・ヌーヴォーの活動が盛んな街でした。

ナンシー派と呼ばれたこの地の作家の作品が数多く所蔵されている美術館があります。ナンシー派のパトロンだった富豪・コルバンの邸宅を改装した館内では、暮らしの雰囲気の中で、当時の貴重な作品を見ることが出来ます。

アール・ヌーヴォーは、生活と美を融合させた芸術でした。代表的な人物がエミール・ガレです。画家や建築家、家具のデザイナーなどと、芸術活動を続けました。ナンシーのガラス工場を経営していた家庭で生まれたガレ。

父親の元で修行し、ガラス工芸家としての道を歩み始めます。しかしその頃、産業革命による機械化が進み、時代は、大量生産、大量消費へ。職人の手仕事は、衰退の一途を辿っていたのです。

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