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コラム

旅の終わり

 先日、友人家族のお誘いで軽井沢に1泊2日で行ってきました。子供は初めての雪にいちご狩りにととても満足したようで、普段は土日にお昼寝しない子なのに、帰りの新幹線で夢の中へ...。

初めての雪やいちご狩りに子供は大満足


 最近はベビーカーに乗るのを嫌がるため、逆に荷物になると家に置いてきてしまったのが判断ミスでした。散々遊び疲れた体で、1泊分の荷物と子供(12キロ)を抱っこして帰宅するはめになったのです。

 東京駅に着いたのは夕方で、大混雑でした。乗り慣れない北陸新幹線ということもあり、若干迷いながらも目的だった改札を抜けた途端、子供がムクっと頭を上げて「くつ、ぬげた」といいました。後ろを振り返ると、改札の手前に子供の靴がひとつ転がっています。

 あらやだ、まるでシンデレラじゃないの。ていうか、起きたなら歩いてくれるかも!私もう手が限界だからほんとナイスタイミング!あれ?でも靴片一方履いてないよね?うわー結局歩けないじゃん!色々な事が頭の中を駆け巡り、とりあえず駅員さんは...と窓口を探すと、広い改札の端にあり、かつインバウンドの方々で長蛇の列ができていました。

 腕がプルプルしているのを感じながら呆然としていた瞬間、爽やかなお兄さんが「僕、拾いましょうか?」とわざわざ改札に入って拾ってくださいました。あまりにスマートに救いの手を差し伸べてくださったため、何が起こったのかよくわからないまま慌ててお礼をお伝えしたのですが、それで十分な感謝が伝わったのか...心残りです。

 あのとき助けてくれたお兄さん、本当に有難うございました!いまでも思い出すとちょっと泣けるくらいその優しさと行動力に感動し、気持ちが救われました。困っている人に自然と手を差し伸べられる素敵な人に私もなりたいし、そして子供にもそう育って欲しい。そんなことを考えていると、靴を履いた子供は安心したのかまた眠ってしまいました。母の試練は続く...。