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誇りの地 巡礼 地域の魅力を再発見する

2014.07.22

<7月の旅先>「フランス」 ミディ・ピレネー地方


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ミディ・ピレネー地方で、芸術に出会う街歩き。
続いて、アルビから車でおよそ30分、コルド・シュル・シエルへ。

シエルとは、空という意味です。空に近い村にロマンを感じ、20世紀になると、多くの文学者や芸術家たちが集まりました。天空の村には、今もアーティストたちが暮らしています。オリジナルの皮革製品を扱うアトリエ――
かつてこの地では、馬具や武具などの皮革製品が作られていました。今は、装飾を凝らした芸術性の高いカバンや財布が主流です。

アトリエでデザインから製作までを手掛けているのが、オレリア・ブトリさんです。

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芸術の香りが漂う中で、伝統的な皮革業を受け継ぎ、独自の製品を生み出す。村には、実用性と芸術性を両立させる気風が息づいています。

ミディ・ピレネー地方において、コルド・シュル・シエルは、中世に栄えた古い要塞都市の一つです。1249年、フランスに属するまでは独立した地域で、カタリ派の拠点として知られていました。

カタリ派は、カトリック教会の聖職者の汚職や堕落を不満とし、教義をも否定した異端の一派とされています。十字軍の進撃を防ぐため、1222年に造られたのが、丘の上の要塞都市です。

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4ヵ所の出入口に設けられた石門。敵を寄せ付けない強固な佇まい……
しかし、戦乱に巻き込まれることなく、広大な自然を見下ろす村は、時を刻み続けます。

13世紀から14世紀には、皮革業や織物業で栄え、ゴシック様式の豪華な館が次々と建てられました。通りを行くと、外壁が様々な彫刻で飾られていることに気付きます。

戦術を練る指揮官が主だった鷹匠(たかじょう)の館。現在美術館になっている中庭では、石造りの建物と木製の渡り廊下が見事なバランスを作り出しています。ステンドグラスも当時のまま。建物自体が芸術のようです。

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天空の芸術村に魅せられて移り住んだ、一人の画家がいます。コルド・シュル・シエルを、40年以上描き続けている画家・アンドレ・レルメさん。村へ続く道を描いた作品は、強い色彩が当口調的です。

自然が織り成す光と影、中世の面影が、アーティストたちの心を魅了しています。

時が静かにゆったりと流れる、ミディ・ピレネー地方―― 街並みを愛でながら芸術に出会う散歩を楽しみ、南仏に吹く美の風を感じてみませんか?

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