又吉直樹、島へ行く。 母の故郷~奄美・加計呂麻島へ

又吉直樹、実は、18歳の時に、母親とともに加計呂麻島を訪れている。
しかし記憶に残っている風景は「ガジュマルの木」だけだと言う。
上京前にどうしても行っておきたかったはずの母の故郷なのに・・・
記憶力がいいはずの又吉が、ほぼ何も憶えていない。
会ったはずの親戚の顔もうろ覚え、島には何もなかった薄曇りのイメージが残るのみ。
本人も首を傾げて、腑に落ちない様子でいる。

15年経ち、再訪する又吉に「加計呂麻島」はどんな風景を見せてくれるのか。
失われた記憶の意味に、又吉は気づくのだろうか。

原田知世
語り:原田知世

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加計呂麻島

  • ・奄美大島の南に位置する。
  • ・鹿児島県に属するが、地理的には沖縄に近い。
  • ・島のほとんどが熱帯雨林の山で覆われている。
  • ・33の集落が点在し、現在、およそ1400人が暮らしている。
  • ・海峡をはさんで奄美大島と同化するように並んでいることから、
     「影の島」「かげろうの島」と島名がついたと言われる。