黒い報告書 女と男の事件ファイルⅡ「仮面」

ストーリー

第四の報告書

<2012年12月8日「仮面」>

見つめる女

監督:篠原哲雄
主演編集者役:石黒賢
ゲスト女性作家役:京野ことみ

真田(石黒賢)は副編集長の命令で、人気放送作家でコラムニストの鮎川真紀(京野ことみ)に「黒い報告書」の原稿を依頼することになった。いつもは事件のネタも、真田や編集部で決めて作家にもちかけるのだが、今回は鮎川真紀からネタにする事件も提案され、取材することになる。
事件は、東京及びその近隣の県で発生した連続殺人事件だった。容疑者の野中玲子(松田かほり)は、出会い系や婚活サイトなどに登録して、セックスを餌に男たちから多額の金を巻き上げていた。玲子は特に美人というわけでもなく、セックスがいい、料理が上手、やさしい言葉の数々で、淋しい男たちの心を虜にしては、お金を巻き上げて関係を解消し、次から次へと男を漁っていた。
そんな犠牲になった男たちの中で、殺された男が二人、殺されそうになった男が一人いた。
その三人の男と、他の金だけ巻き上げられた男の違いは何なのだろうか?真紀は、そこにこだわって取材をし、小説にしたいと主張する。しかし真田には、玲子は援助交際世代が生んだモンスターだとしか思えなかった。普通の人間には、モンスターに感情移入など出来はしない…。取材の過程で、真田は今回の担当を降りたいと編集長に願い出た。あまりにも相性が悪すぎるのだった。人間的にも、題材的にも…。
ところが、真紀から興味深い「動機の発明」を告げられる。なぜ、玲子は三人の男に限って殺したり、殺そうとしたのか。真紀の発明した動機を聞いているうちに、真田の中で編集者魂にメラメラと火が灯るのを感じた。これなら「黒い報告書」に出来るかもしれない。真紀が発明した動機の裏付けを取りに、真田は真紀を連れて、玲子の故郷・山梨へ向かうのだった…。
恋愛映画の名匠・篠原哲雄監督が、「結婚しない女」という現代的なテーマを、東京と山梨を舞台に、女と男のダークで、淋しく、深いすれ違いを描きます。
事件関係者

監督

篠原哲雄 しのはらてつお

第四の報告書「見つめる女」監督

【コメント】

「見つめる女」で描かれる女は援助交際世代が生んだモンスターである。
ネットで出会った男と関係を持ち、金を得て売春婦として堂々と生きていった女に愛とか恋とかいうような情愛の感情はなかったようだ。
その恐ろしさが、この女のモンスター的なところであり、石黒賢さん演じる編集者も京野ことみさん演じる作家も戸惑いを覚えたところである。
その動機の発明はこのシリーズの見所であり、本作でもふたりがやり合いながら見つけていく過程は、格差を生んだ日本社会に対する影なる問題提起であるとも思うのだ。

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