2020年12月4日(金)「コロナ鬼」を切れ ヒット生む不滅の魂 岸本 好正
コロナ禍に見舞われた今年も早いもので師走に入りました。年末恒例の「日経MJヒット商品番付」が出ました(2日付、日経プラス10では1日放送)。「ニッポンの消費のトレンドが一目で分かる」看板企画ですが、感染防止、巣ごもり......春先から夏までは「コロナの鬼」に圧倒されて特大ヒットを飛ばすモノ・サービスがなかなか出てこず、今年は横綱不在かも、と正直思っていました。
そんな付け焼き刃な心配を豪快にうっちゃったのが「鬼滅の刃」。映画の大当たりはご存知の通りで、なみいるコロナ関連を押し出し最高位の東の横綱に座りました。興行収入はすでに「タイタニック」を超え、「千と千尋の神隠し」を抜いて歴代最高となる勢いです。
今年の番付を一言で表すと「暮らしのDX(デジタルトランスフォーメーション)」だと、日経MJの鈴木哲也編集長が番組で解説してくれました。これまで企業や組織の話だと思っていたDXがオンラインツールやフードデリバリー、有料ライブ配信など私たちに身近なところに広がって暮らしがまさにDX(デラックス)になったというところでしょうか。
デジタル一色に見える番付ですが、リアルなモノのヒットも実は出ています。その代表がサントリーの「伊右衛門」でした。売れ行きは右肩下がり、ライバルに押されまさに土俵際に追い込まれたところで「お茶本来の緑」にとことんこだわり、茶葉、製造過程、パッケージを一新し大ヒットにつなげました。300もの試作品をしらみつぶしにあたって、愚直に最適解を探し当てた開発者の執念。サントリーホールディングスの新浪剛史社長に直接聞いたところ、こう返ってきました。「需要の開拓。まだまだ実は企業としてやれることがあるわけです」。コロナの鬼にもヒット開発の魂は不滅です。
感染拡大のなか試練の年末となりそうですが、日経プラス10も「鬼滅の刃」を見習って激動の経済、マーケットを中心に「全集中」で切り込んでいきます。みなさまには、引き続きぜひお大事にお過ごしください。
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森本キャスター、島田アナウンサーとお伝えしました |
日経プラス10キャスター
岸本好正
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