2019年7月12日(金)大阪サミット 舞台裏の「カミ」対応 岸本好正
日本では初開催となった先月末のG20サミットの取材・中継のため大阪に行ってきました。もともとのG20メンバーである20の国と地域に加え、9つの招待国からも首脳級が集まり、日本では例を見ない規模の国際会議となりました。
サミット会場に隣接した国際メディアセンターは世界のあらゆる地域から数千人の報道関係者が詰めかけ、24時間休みなし。飛び交う言葉は千差万別で、イスラム教徒向けの祈祷室が設けられるなど多様な文化を実感する場でもありました。メディアセンターには軽食コーナーも用意され、そばめし、たこ焼きなどおいしい地元関西の食べ物が振るまわれたのですが、私が気になったのは食器でした。皿は紙製、ストローは紙製の他に木材からできたものもありました。
今回のG20サミットでは、2050年までに海洋プラスチックによる汚染をゼロにする「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」と呼ばれる目標の導入で各国が合意しました。世界のリーダーが廃プラスチック削減を訴えている舞台裏でプラスチックを どんどん捨てていた......では話になりません。サミットの事務方が見せたささやかな「神対応」ならぬ「紙対応」と感じました。週明け15日は、海の日の祝日。海の環境悪化を防ぐために、私たちもプラスチックに囲まれた生活を見直す時機を迎えています。
来週の「日経プラス10」は海の日も含め毎日お伝えしますが、卓球放送のため木曜と金曜(18、19日)は30分遅れて午後10時30分からです。視聴者のみなさまはご注意ください。
日経プラス10キャスター
岸本好正
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