日経おとなのOFF
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おとなの旅
奥出雲
あまたの神話が残る、自然の豊かな山里―――
この地では自然の恩恵を授かった良質な作物が育てられています。名物の味を求めて訪れるのは、日本で唯一神社の社務所に店を構える蕎麦店や西の横綱と称される米で作られる日本酒の酒造、そしてどぶろくを使った郷土料理が楽しめる宿。食の恵みと出会う旅へ出かけ、山深い里の味を楽しんでみませんか。
出雲市から、東へおよそ2時間。
JR木次(きすき)線のトロッコ列車に揺られて辿り着くのが――
島根県 奥出雲です。県の南東部、古事記や日本書紀に記された斐伊川(ひいかわ)の源流域にあります。

里では、林に覆われた山間(やまあい)に棚田が広がっています。斐伊川の支流を上って行くと、巨大な岩が急な流れをさえぎるように並ぶ、谷へ着きます。
およそ3キロメートルに亘って続く、「鬼の舌震(したぶるい)」。神話で、鬼が姫を慕い続けたことに由来する渓谷です

かつて、この地に住んでいた美しい姫が、恋い慕う鬼を追い払うため、通(かよ)って来る川を岩でせき止めたと言われています。

この渓谷美は、花崗(かこう)岩の浸食によって造り出されました。
山肌に絶妙なバランスで立つ大きな水瓶のような形をした岩。水に新色でくぼみが出来、鬼が涙を流しているように見える岩など。様々な岩の表情と美しい清流を、散策しながら楽しめます。
山深い奥出雲は、年間の降水量が多く、ミネラル分の豊富な水が湧き出る地域です。自然の恩恵によって育まれた作物は、地元で愛される食になります。その一つが、出雲そばです。名物の味を求めて向かった先は、神社。




