日経おとなのOFF
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おとなの上級みやげ 喜ばれるお土産に秘められた歴史やこだわりのエピソードを紐解く
2015.01.07
華きゃべつ
見た目にもこだわったフレンチの前菜のような「華きゃべつ」色とりどりの素材をミルフィーユ状に折り重ねて作った漬け物です。異なる食材を使いながら、素材同士が喧嘩をすることがない。その秘密は魚の臭みや野菜の青臭さを消す効果のある米麹にありました。米麹で熟成させる事で5種類の異なる素材に一体感が生まれ、漬け物とは思えない絶妙な食感と上品でまろやかな味になります。あなたも素材が織りなす味のハーモニーを楽しんでみてはいかがですか。
東京 銀座。銀座駅から徒歩5分の場所に店を構える漬物店「銀座若菜」。
定番の漬け物から、旬の野菜を使った季節限定のものまで、50種類以上が並びます。中でも人気なのが、10月から3月までの季節限定商品「華きゃべつ」です。その特徴は、ミルフィーユ状の色鮮やかな見た目。
秋から冬が旬の甘玉きゃべつの浅漬けに、菊の花、人参、かぶの千枚漬けに、昆布〆した鮭、この5種類の素材が20層に積み重ねられています。
味も食感も異なる材料を使いながら、素材同士が喧嘩をすることなく、まろやかで上品な味わいの「華きゃべつ」。その味を生み出す秘訣は、独自の製法にありました。
まずは、滋賀県の契約農家で栽培された糖度の高い甘玉きゃべつを塩漬けにします。
こちらの店ではほとんどの工程を手作業で行います。野菜の繊維の状態を見ながら、手切りすることで歯切れの良い食感が生まれるのだそうです。そして、素材を1つ1つ重ねる工程。この時、味の決め手となる、ある物を加えます。