日経おとなのOFF
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おとなの上級みやげ 喜ばれるお土産に秘められた歴史やこだわりのエピソードを紐解く
2014.06.19
長生殿
江戸時代、徳川家にも献上された落雁、「長生殿」390年の変わらぬ製法で作り出される菓子。加賀藩の和菓子職人が、ひたむきに取り組んできた落雁作り。加賀の茶の湯の文化に思いを馳せながら、味わってみてはいかがですか?

石川県 金沢。
市内の中心部に位置する兼六園から徒歩5分の場所に店を構える老舗和菓子店「森八」。加賀藩おかかえの菓子屋としておよそ390年、和菓子づくり一筋で、歩んできました。
店の看板商品が高級落雁、「長生殿」。口溶けと後味の良さが特徴のお菓子です。

「長生殿」は江戸時代、加賀藩で、茶会に用いる菓子として作られました。加賀藩の始祖、前田利家は、茶の湯に造詣が深く、茶にあう菓子作りを奨励。腕の立つ菓子職人が様々な和菓子を生み出しました。
三代目藩主の前田利常は中国伝来の菓子「落雁」作りを森八の三代目店主、八左衛門に、命じました。「長生殿」の名は、徳川家の茶道指南役を務め、利常とも親交が深かった、茶人「小堀遠州」が付けたもので、中国の「唐」の時代に実在した宮殿の名前が由来だと言います。

表面には小堀遠州の筆跡を再現。その製法は、江戸時代から、変わっていません。材料は、もち米から作った落雁粉と着色した和三盆糖。それを湿らせたヘラで均一に、混ぜ合わせていきます。和三盆糖は、通常、淡い黄色ですが、長生殿は特別に精製した白い和三盆糖を使っています。
これは山形県産の紅花からつくった、本紅をつかい、昔ながらのピンク色にするためです。




