日経おとなのOFF
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ホンモノ物語 上質なモノに秘められた歴史やこだわりのエピソードを紐解く
2014.05.08
十三や つげ櫛
100年使える究極の逸品。材料のつげの板から、3ヶ月をかけて、職人の手作業で作り出す一本。木を育てるところから始まる、こだわりの櫛。職人の技が詰まった一生もののつげ櫛を試してみてはいかがですか?
親子3代100年は使えるという究極の櫛。材料となるツゲの一枚板。ここから、およそ一週間かけて作り上げていきます。全ての工程が手作業。歯の一本一本に職人の技が生かされた逸品です。
東京 上野恩賜公園、不忍の池のそばにある櫛の専門店「十三や」創業は1736年。創業以来、櫛を一本一本、全て手作業で作ることにこだわり続けてきました。
こちらでは主に、目の粗さが異なる6種類の櫛を作っています。髪の毛の太さや固さなど、髪質によって、選ぶ櫛が変わってくるのだそうです。材料のつげの木は、日本有数のつげの産地、鹿児島県から薩摩つげを取り寄せています。
つげの木は樹齢30年のものを使用。その、育て方にも、注文をつけています。つげの板は切り出した時に、少しだけ曲がっているので、まっすぐな状態にする必要があります。そのため、熱湯をかけて柔らかくした板を綺麗に重ねて、一月半天日干しにします。さらに、もう一月半煙でいぶし、あくを抜くことで強度が増し、変形しづらくなるといいます