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ニュース報道の心

2016年6月10日(金)英国のEU離脱はあるのか 鈴木亮の視点

 来週、再来週は、マーケットは一段と膠着感を強めるでしょう。 6月14日からの米
連邦公開市場委員会(FOMC)、15日からの日銀の金融政策決定会合、23日の英国の欧
州連合(EU)からの離脱をめぐる国民投票と続きます。市場関係者の関心はもっぱ
ら、英国のEU離脱があるのか、ないのかに向かっています。


私もかつて英国に駐在していたことがあるので、この話題は大いに関心がありま
す。フィナンシャル・タイムズ(FT)などの主要メディアや調査会社が連日、調査結
果を発表しています。FTの直近の数字をみると、離脱が43、残留が45と、かなりの接
戦です。ネットを使った調査会社の数字では離脱が残留を上回る例もあります。


ただ、英国の場合、事前の世論調査があまり当てにならないのも事実です。日本の
場合、新聞社の選挙の情勢調査の精度はかなり高いのですが、英国はそうでもなく、
直近の総選挙でも保守党、労働党が拮抗、という予想でしたが、終わってみれば保守
党の大勝利でした。


 そこで識者たちが参考にしているのが、ブックメーカーの掛け率です。英国には多
くのブックメーカー、つまり掛け屋が存在しています。あらゆることが掛けの対象に
なります。サッカーなどスポーツや選挙、ロイヤルベビーの性別など、あぜんとする
ほど多岐にわたって賭けの対象になります。


 今回の国民投票ももちろん、対象になっています。直近の数字をみると、意外なこ
とに世論調査と大きなかい離があります。離脱43に対し、残留が57でした。


 もうひとつ、参考になりそうなのが英国の通貨、ポンドの値動きです。今週に入
り、ややポンドは弱含みましたが、また持ち直しています。20日以降のポンドの値動
きは、要注目でしょう。


 この大騒ぎが終わると、日本は参院選に突入します。伊勢志摩サミットが終わって
も、イベント続きのマーケット。投資家は動きにくい状態がしばらく続きそうです。

              (日本経済新聞 編集委員兼キャスター 鈴木亮)


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