「もういいかい?」
「まだだよ」
こんなやりとりが続いた年初からの株式相場。どうやら「もういいよ」という声が
聞こえてきたように思います。中国人民元安、円高、原油安。当面の懸念たちが、ど
うにか落ち着いてきた感じがします。
3月第1週は過去6年、日経平均株価は値上がりしており、そのジンクスは今年も生
きていました。米国でも過去、大統領選挙が新人候補同士の時は、スーパーチューズ
デー開けごろから、株式相場が堅調に推移しており、世界的な株価下落不安はひとま
ず後退したと見ていいのではないでしょうか。
株価が下がると不安になります。新聞にも悲観的なコメントが並び、テレビを見て
も暗い見通しばかりが語られます。まだまだ下がるのかとがっくり肩を落とします。
有名な相場格言に「まだはもうなり、もうはまだなり」というのがあります。日銀が
マイナス金利を導入し、円安が121円台まで進んだ時は、「もういいよ」と思いまし
たが、その後の降ってわいたようなドイツ銀行の信用不安で、「まだだよ」となりま
した。
来週からは日米欧の中央銀行の金融政策決定会合があります。ここで「まだだよ」
となるような結果は想定したくないです。気がつけば3月。年度末が近づいています。
春はもうすぐそこです。今年の株式相場の冬は長く、つらかったですが、日経平均が
月末までに1万8000円を回復するような展開になれば、自信を持って言えると思いま
す。
「もういいよ」
(日本経済新聞社編集局 編集委員兼キャスター)
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