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2020年7月10日(金)大雨避難は「特別警報」の前に 岸本 好正

 北九州北部豪雨から3年、西日本豪雨から2年。災害は、繰り返されました。先週末から九州を中心とした豪雨で多くの人命が失われました。


 今回は7月3日金曜日の放送の段階では最大級の警戒水準「レベル5」にあたる大雨の特別警報はまだ出されていませんでした(4日明け方に発表)。深夜・早朝の避難など、被災地のみなさまには非常に厳しい状況だったと胸が痛みます。


 西日本豪雨の際には医療施設の浸水や孤立が起こり、地域の患者や高齢者ら「災害弱者」をどう守るかという課題が浮き彫りになりました。3日の放送では大雨の危険性の高まるなかで、西日本豪雨の被災地にある災害拠点病院の一部が、想定される最大の洪水(「1000年に1度」クラス)の発生時の浸水地域に立地していることをお伝えしました。(日経電子版「地図に浮かぶ浸水リスク 広島・岡山の災害拠点病院」)


 「数十年に1度」「1000年に1度」。私たちは水害の際、こんな表現でお伝えします。「めったにない」と考えた場合、避難などの緊急対応を促す一方、防災設備や住民の避難計画、企業の事業継続計画など災害が来る前に考えるべき「まさかの備え」にあたっては「そこまでやるのか」という姿勢を生むのかもしれません。番組で紹介した日経電子版の記事中で、京都大防災研究所の角哲也教授(河川工学)は「最大規模の異常豪雨はいつどこでも起きうる」と警告していました。


 特別警報は、今週に入って九州以外にも出ています。日本列島の広い地域で心配な状況です。「日経プラス10」では、2番目に警戒水準が高く避難が必要とされる「レベル4」に相当する土砂災害警戒情報も画面に出しています。特別警報はいわば「最後の警告」。本来はその前の「レベル4」の段階までに避難など命を守る対応が必要です。2年前の西日本豪雨の後にもこのメルマガで同じ内容を書きましたが、来週以降も要注意ということで今回あえて同じタイトルをつけました。


 大雨避難は「特別警報」の前に。本当にご用心なさってください。


日経プラス10キャスター
岸本 好正

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