日経おとなのOFF
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おとなの常宿 上質な宿を紹介
2014.06.11
日光 金谷ホテル

時代の面影を残す建物と調度品の設え。宿には、館内を探索して発見する楽しみがあります。レストランの柱は古代ギリシアの建築物に見られる、柱の上部を装飾する様式。ギリシアでは歯の彫刻が多いのですが、この柱には牡丹が施されています。廊下を行くと、高さの異なる照明が……

個性的な内装は どのような意図から造られたのか……?
時代の趣向に思いを馳せ、想像を巡らせます。明治30年頃に建てられた蔵。2003年まで閉められていた蔵の中には、明治時代に使われていた食器などが眠っていました。
外国人向けホテルであったため第二次世界大戦中は軍部の監視が厳しく、戦後は、アメリカGHQの接収などもあったため、貴重な品々を蔵に保管していたのです。蔵の中では、料理人たちが記したレシピも見付かりました。創業者のひ孫である井上さんは、発見当時を振り返ります。

大正時代にレストランのメニューだった、ライスカレーのレシピも眠っていました。しかし、分量が記されていなかったため、井上さんは、当時の味を知る元料理長と共に試作を重ね、「百年ライスカレー」として復活させたのです。

仕込みから完成までに3日間かかるルーは、ココナツミルクが効いたやや甘みのある優しい味わい。ビーフの旨みが加わることでより豊潤となり、大正時代のハイカラな味を楽しむことが出来ます。建物の歴史が垣間見られる宿。時代が積み重ねた温もりを感じながら、館内を探索してみませんか?




