日経おとなのOFF
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<5月の旅先>「金沢」 金箔を訪ねる旅

金箔の薄さと職人の技を今に伝える一軒が、市内にあります。「箔座本店」。
様々な美しい品が並ぶ店内の奥では、金箔の製造工程を見ることが出来ます。ここで行われているのは、極限の薄さにして行く最初の工程。純金に微量の銀と銅を加えたものが、金箔になります。厚さ1000分の1ミリになった金を特殊な和紙に挟み込み、機械で更に薄く延ばします。

1分間で700回。位置を変えながら均一に打つ熟練の技が、金の表面のムラをなくしながら薄くして行きます。(この時点で、厚さは5000分の1ミリ。)表面がより滑らかな和紙へ慎重に移し替え、職人は、極めた薄さへと更に延ばします。
打ち続ければ、金は延びる一方で熱を帯び、和紙に貼り付いてしまいます。職人は金の状態を見極めながら、極限の薄さへと仕上げて行くのです。

厚さ1万分の1ミリの金箔。10円硬貨ほどの大きさを畳一畳分にまで延ばす職人の技は、極限の薄さに無数の微細な穴を施し、装飾の美しさにもつながっています。

受け継がれる職人の技、人々を魅了する輝きと薄さは、新たな金箔も生み出しています。金沢の古き街並みが残るひがし茶屋街。金箔専門店「箔座」は、純金とプラチナの合金による金箔作りに、世界で初めて成功しました。金沢の誇りである金箔製法によって作られた「純金プラチナ箔」は、環境の変化にも強いそうです。
およそ10年前に建てられた蔵。剥離、破損せず、独特な輝きを放ち続けています。
「箔座」では、予約を入れれば、箸などに金箔を貼付ける体験も出来ます。艶やかな輝きと極限の薄さを持つ伝統の金箔。加賀百万石の城下町・金沢を訪れ、薄さの中にある技と美に魅せられてみませんか?




