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遊園地の、大きな観覧車を想像してくれたまえ。
沢山のスポークが、輪の中心のこしきから出ているが
この中心のこしきは空っぽだ。
・・・・・(中略)・・・・・
粘土をこねくって、ひとつの器(うつわ)をつくるんだが、
器は、かならず、中がくられて空(うつろ)になっている。
この空(うつろ)の部分があってはじめて、器は役に立つ。
中がつまっていたら、何の役にも立ちやしない。
同じように、どの家にも部屋があって、
その部屋は、うつろな空間だ。
もし部屋が空(から)でなくて、ぎっしりつまっていたら
まるっきり使いものにならん。
うつろで空(あ)いていること、
それが家の有用性なのだ。
これで分かるように
私たちは物が役立つとおもうけれど
じつは物の内側の、
何もない虚(きょ)のスペースこそ、
本当に役に立っているのだ。
加島祥造「タオ---老子」より 第11章 「空っぽ」こそ役に立つ
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