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| 番組のみどころ
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● 老 子 |
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言い伝えによれば、老子は紀元前5世紀頃、
楚の国にあった人で、生没年は不詳。
しかし、彼が残した様々な言葉には、
2500年という膨大な時の隔たりを超えて、
今なお私たちに問いかけてくる確かなメッセージがある。
「老子」の声は、まず胸で、腹で、更に全身で感じることで、
聞こえてくるのだという。
また、「老子道徳経」とは名句集でもあり、
世に知られた名句がいくつもある。
そして、そうした言葉が現代に与える意味は大きい。
老子は社会意識を超えた宇宙意識、社会への意識だけに
とらわれない、社会を囲む大自然への意識、
大自然さえ生み出した大きな宇宙についての意識から
人間を見る・・・
「老子」81章には、こうした視点がいきわたっており、
その思想は、現代を生きる私たちにも大きなヒントを与えてくれる。
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道(タオ)の働きは、なによりもまず、
空っぽから始まる。それは
いくら汲んでも汲みつくせない
不可思議な深い淵とも言えて、
すべてのものの出てくる源(みなもと)だ。
その働きは、鋭い刃をまるくする。
固くもつれたものをほぐし、
強い光をやわらげる。そして
舞いあがった塵を下におさめる ―
それだもんで、道(タオ)のことを
谷の奥にある深い淵にたとえるのだ。
その淵に潜っていけば
果て知れない先の先までゆくだろう。
子から親へ、その親から先へ
たどってゆくのに似て、
どこまでも、どこまでも先がある。
やっと行きついた先の
またその奥にも先があるといったものなんだ。
だから私は、
誰の子かと訊かれたら、タオという母の子、と答えるのさ。
加島祥造「タオ---老子」(筑摩書房刊)より
第4章 まず、空っぽから始まる |
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