写真家たちの日本紀行 大晦日リクエスト6時間スペシャル 2010年12月31日(金)あさ8:00~午後2:00

あなたの質問に答えます 写真家突撃インタビュー

ハービー・山口 編

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ステキな人だな!と思っても、声をかける勇気がありません・・・
スムーズに声をかけるための、ハービーさんなりの裏技はありますか?

これは当たって砕けろで、100人ぐらい経験積むと、出来るんじゃないですかね。
人によっては2、30人でも、声の掛け方のコツがわかるような気がしますけども。
あんまりシリアスな顔して行っても良くないし、
程よい笑顔と、的確な理由をハキハキと言う。
なんかブログを見てたらね、
渋谷のハチ公前でそこにいる若者たちを撮ろうとしたけど、10人声かけて10人ダメだった。
ハービー・山口さんのようにいかないなってブログがあったんですよ。
そのブログのタイトルが今日のナンパ全滅って書いてあったんですよ。
その時点で、写真とナンパとは違うんですよ。
ナンパという事をそのブログを書いた人が心の角に思ってたら、
それはもう一回出直した方がいいですよね。
作品を作るために自分は真剣にやってんだと、いうことがやっぱり相手に伝わんないと、
ブログのタイトルから見ても、そこで失格ですよね。と思いますね。

どうすれば、次々とカワイイ女の子と出会えるんですか!?

誰もがコントロールしてるわけじゃなくて、偶然とか幸運もあるだろうし。
かわいい子っていうのは、それなりのオーラがあって、
大勢がいる街中でも、なんとなくザワザワザワっとしたウェーブが伝わってくるわけですよね。
それにカメラマンっていうのは職業柄敏感で、
フッと向こうからサインを送っているように、感じるんですよ。
それでフッと見るとかわいいんですよ。
で、そこにスッと寄ってって、一番人畜無害な顔をして、ちょっと一枚いいですかって、こう撮る。
向こうも私がかわいいってのは知ってますよね、自分で。
だからこのおじさん、私に声かけて、撮りたいんだろっていうのは、
美人はその辺、合点いってるでしょうね。
もうそこに会話はいらないですね。
向こうも撮られる理由を知ってるし。
僕もオーラを感じて、絵になるって確証はあるし。
美人とカメラマンの阿吽の呼吸っていうのが、
国境を越えて、民族を超えて、あるわけですよ。
だって、テレビのカメラマンだって、甲子園とか写されて、
応援団とかみんなかわいい女子高生のアップに行くわけじゃないですか。
サッカー中継でも、プロ野球中継でも、みんなそこにズーム行きますよね。
それは新聞媒体でも、テレビ媒体でもそうですよね。
これはビジュアルを仕事としてるカメラマンは、見つけるのは早いですよね。
あのたくさんの中から、ビヨーンと一番絵になる、応援している、かわいい子に行きますよ。

カメラを持つと、撮る事が目的で観察が目的でなくなってしまって、
観察眼を養うことにならなくなっちゃうんで。
あえてカメラを持たないで
「あれ魅力的だよね」「あのカップルいいよね」「あの女子高生いいじゃない」って。
で、次にカメラ持ってって、同じざわめきが心に湧いたところにフッと寄っていくっていうね。

撮影を断られてテンションが下がった時、
ハービーさんは、どうやってテンションを上げ、再び撮影を続けますか?

確かに失望っていうのはあるけども、最初から高望みをしなければいいんで、
10人声かけて一人OKもらったら、それでも1枚の写真は残るわけですから、
それで良しとすると。
それで段々、コツがつかめて来るようになれば、
その打率は上がって、9割ぐらいになりますよね。
初めから10割って、イチローさんでも打てないわけだから、10割はね。
大打者でさえ、10回の内に7回失敗して3割でも大打者でしょ。
我々もそのぐらいの成功率で2割ぐらい、
2割5分ぐらいの平均でいれば、レギュラークラス。
最初は1割だっていいじゃないですか。
長嶋茂雄さんの初打席4打席4三振ですよ、金田投手から。0割ですよ。
だから、最初から高望みしなくていいんじゃないですか?
撮れたらひろいもんだぐらいに思って。

それとクヨクヨしない事ですよ。
1回断られたからって、もう忘れる事ですよ。
その断った人には、断った人のわけがあったんだから、
それを全部自分のせいにしないで、あちら様の理由があるんだと。
僕のせいじゃないんだということだってあるでしょうからね。
そんなに深く背負わなくていいんじゃないですか。

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ハービー・山口

1950年東京生まれ。大学で経済専攻。卒業後、1973年にロンドンに渡り、およそ10年間を過ごす。ロンドンでは、一時期ツトム・ヤマシタミュージカル劇団レッド・ブッダで役者をしていたこともある。一方、折からのパンクムーブメントを実体験し、70年代の生きたロンドンの姿を写真に記録するようになった。特に、ロンドンのロックミュージシャンの撮影では高い評価を受けた。帰国後もヨーロッパと日本を往復し、アーティストから巷の人々までを、気取りのない優しい表現のモノクローム作品に残している。その飾らぬ清楚な作品を好むファンは多く、写真集や写真展の他にエッセイ執筆、ラジオのDJ、音楽番組などで活躍し、写真家のジャンルを越え幅広い活動で人気を得ている。