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ニュース報道の心

2018年12月21日(金)金利をめぐる「仁義なき戦い」 影山秀伸

 世界の市場関係者が今一番気にしているのが、来年にかけてアメリカの利上げがどうなるのかということなのかもしれません。政策金利を議論するFOMCは19日、大方の予想通り追加利上げを決めましたが、これに納得できないのがトランプ大統領です。


 「インフレの兆候もないのに、アメリカの景気を冷やしかねない利上げをなぜ続けるのか。利上げは大間違いだ」というのが大統領の主張。アメリカの中央銀行にあたるFRBは政治的に難しいかじ取りを迫られる事態になっています。


 この「政治(政府)VS中銀」という構図は万国共通。歴史上、何度も繰り返されてきました。日本の場合、2000年に日本銀行の速水総裁(当時)が、「デフレ懸念の払しょくが展望できた」と主張し、政府の猛反対を押し切ってゼロ金利政策を解除。政府と日銀の関係は最悪の事態に陥りました。結局、景気が底割れした2001年春、日銀は緩和政策に逆戻りしたわけですが、「政治(政府)VS中銀」が残したものは大混乱のみ。「中銀の独立性」をめぐる議論が中途半端になるなか、日銀は政府の方針に従う形で超・金融緩和に突き進みました。


 今回のアメリカの場合、当時の日本と決定的に違うのが景気の状況です。今のアメリカ経済は、先行きが怪しくなってきた面こそ否定できないものの、当時の日本よりはるかに好景気であることは一目瞭然。ある程度の余裕がある今だからこそ、ホワイトハウスとFRBには冷静な議論が求められます。見解の相違が生じることは決して悪いことではありません。ただ、世界経済において、アメリカの政策金利が果たす役割が極めて大きいのは言うまでもありません。内政を最重要視するトランプ大統領ですが、ぜひとも大局観を持った議論を期待したいと思います。


 「日経プラス10」では、来週以降も世界の市場動向、そして、相場に影響を与える内外の経済ニュースを詳報します。アメリカの政策金利のほか、英EU離脱問題なども詳しくお伝えしますので、ぜひご期待ください。


日経プラス10プロデューサー
影山秀伸


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