この番組はBSテレ東4K(4K 7ch)で
超高精細な「ピュア4K映像」をご覧いただけます

ニュース報道の心

2015年12月11日(金)「予想」を下から読むと?  鈴木亮

 毎年、この時期になると、来年の相場予想を聞かれることが増えます。8日は日本
経済新聞社などが主催する年末恒例の「エコノミスト懇親会」があり、多くの経営者
や市場関係者が2016年の株価や円相場の予想を出しました。冒頭のあいさつで安倍総
理は「慎重な予想が多いのは、デフレマインドが抜けていないからだ。これからは強
気で予想してほしい」と語っていました。


 一般に先行きの相場予想に弱気が多いのは、総理が指摘するようにデフレマインド
が払しょくされていなことも理由の1つでしょうが、私はもっと大きな理由があると
思います。それは、弱気を言っている方が知的に見える、という印象があるからです。


 眉間にしわを寄せ、悲観論を語っている方が、理知的で頭がいいように見えます。
私のように、しょっちゅう強気を言っている人間は、能天気、あほじゃないか、とい
った印象になりがちです。


 振り返ってみても、ここ数年の市場関係者の予想は外れの連続だったような気がし
ます。アベノミクス相場が始まった今からちょうど3年前、翌年の日経平均の高値予
想は1万2000円あたりが大半で、2年後に2万円などと言おうものなら、笑いものにな
るだけでした。


 今年も9月に一時、1万7000円を割り込んだころ、「今年はもう回復しても1万8000円
どまりだろう」、「年内の2万円回復はなくなった」といった声が目立ち、年末2万
1000円などという予想は超少数派でした。


 そのちょっと前、日経平均が2万円を軽々と超えていた6,7月ごろは、「今年の高
値は2万4000円、いや2万5000円もある」といった強気予想もありましたが、こうした
声は長続きせず、いつのまにか雲散霧消してしまいました。


 予想は難しいです。プロ野球の順位予想では、毎年名だたる評論家がはずし続けて
います。専門誌の競馬の予想も当たることは少ないのが現実です。


 それでも予想は避けられません。来年の相場予想は14日の「トークプラス」のコー
ナーで、大和証券の木野内栄治さんといっしょに、お答えすることになると思います。
その前に今年の年末2万1000円という予想がかなりあやしくなってきたので、まずここ
を突っ込まれるのは確実です。


 さて、今日の原稿のタイトルの答ですが、「予想」を下からよむと、「うそよ」。
あてにしてはいけない、ということです。


 追伸 前回、このメルマガで眼の手術をしたことを書きましたら、多くの読者の方
からお見舞いのメールをいただきました。すべて返信したかったのですが、個人情報
保護の関係からアドレスを教えてもらうことができず(まったく面倒な時代になった
ものです)、この場を借りて、お礼申し上げます。おかげ様で術後の経過は良好で、
回復度合いは90%といったところです。年内おとなしくしていれば、完治するとのこ
と。ありがとうございました。


              (日本経済新聞社編集局 編集委員兼キャスター)


記事は日経プラス10クラブ会員向けのメールマガジンで毎週金曜日に配信しています
詳しくはこちら⇒http://www.bs-j.co.jp/plus10/club/

次へ 前へ コラム一覧へ