遠藤周作(作家)

遠藤周作(作家)
数々の名作を発表し、人々を魅了し続けた偉大なる作家たちに注目。日本文学を彩った作家たちの原点とは何なのか。彼らが作家となるまでの過程を紐解く。第1回では、遠藤周作の息子の貴重なインタビューを基に、遠藤の知られざる苦悩と成功までの道のりに迫る。
  • 作家シリーズ 第1回(12月6日放送)
    「偉大な小説家の原点①」

    「沈黙」をはじめ、「深い河」や「白い人」などで知られる作家・遠藤周作は、1923年に銀行員の次男として誕生。父の仕事により3歳の時に一家で大連へ。小学校へ入学すると勉強が不得意だった遠藤は、2歳上の優秀な兄にコンプレックスを抱くように。そんな中、初めて書いた詩が新聞に掲載されることになり、遠藤にとっての初印刷物となる。1933年、両親の離婚で母と共に日本へ帰国。神戸の伯母の家で暮らし始めた遠藤は、伯母の影響でカトリックの教会へ通うようになり1935年に洗礼を受ける。思春期になっても勉強するでもなく“ぐうたら”な生活を続け大学受験に失敗し、浪人3年目で慶応大学・文学部に補欠入学を果たす。1945年、古本屋で仏文科の佐藤朔の本と出合い仏文科へ。大学卒業後、戦後初のフランス留学生として渡欧。そこで戦後の実情を知り、遠藤文学の原点とも言える人間の罪と弱さに関して興味を抱くように。帰国後、「フランスの大学生」を出版。その後、「白い人」で芥川賞を受賞し、事件の告発的作品「海と毒薬」やキリスト教をテーマにした「沈黙」など幅広いジャンルを執筆。日本のみならず世界で高い評価を得る。