羽田からロンドンに向かう飛行機で、このメルマガを書いています。イギリスがEU(ヨーロッパ連合)から離脱する1月31日のブレグジットを取材するため、出張することになりました。
2016年の国民投票によってブレグジットが僅差で決まって以来およそ3年半。EUとの交渉は迷走し、一時は通関で煩雑な手続きが復活するなど物流に大打撃を与えかねない「合意なき離脱」が現実味を帯びました。ジョンソン首相が仕掛けた昨年の総選挙での与党保守党圧勝を受け一転「合意ある離脱実現」となり、移行期間として現状のイギリスとEUの経済関係は維持されます。ブレグジット前後で物流面での激変は、ほぼないといっていいでしょう。
しかし、これは完全決着ではありません。移行期間の今年中に新たな関税ルールを盛り込んだ通商交渉が行き詰まれば、結局は「合意なき離脱」となるリスクは残っています。自動車産業をはじめ生産拠点などの撤退も相次いでいます。ではイギリスは、このまま力を失い続ける一方なのか。日本勢など企業の対応は。何もないようにみえるブレグジットの瞬間の実相を、日本経済新聞や地元イギリスのメディアでもあるフィナンシャル・タイムズと協力して多角的にお伝えします。
なお当地では「見た目に変化が小さいブレグジットよりも中国発の新型肺炎の方がメディアの扱いが大きい」と先に現地入りした同僚が連絡してきました。2月に入りますが、来週以降も当面は新型肺炎の成り行きに目を凝らすことになりそうです。「日経プラス10」は経済の視点を交えながら、いたずらに騒がず冷静に、より深くお伝えしていきます。
日経プラス10キャスター
岸本 好正
記事は日経プラス10クラブ会員向けのメールマガジンで毎週金曜日に配信しています
⇒詳しくはこちら