「GPIF」をご存じでしょうか。厚生年金や国民年金など公的年金の積立金を運用する機関、年金積立金管理運用独立行政法人のことです。約145兆円(2016年度末時点)もの積立金を運用していて、世界最大規模の機関投資家と言われています。マーケットへの影響も少なくなく、その動向は常に注目されているので、そうした点でご存じの方も多いでしょう。
GPIFは12年末の安倍政権誕生をきっかけに運用方針を大きく見直しました。従来は資産のうち60%を国内債券、11%を外国債券、12%ずつを国内株と外国株に投じていましたが、14年から国内外の株を各25%に引き上げ、一方で国内債を35%に引き下げました。つまり、リスクを取る運用に舵を切ったわけです。
理由は簡単。高い運用利回りを求めリスクを取って収益率を上げなければ、近い将来に積立金が枯渇してしまうからです。高齢化が進み、年金積立金の取り崩しは加速する一方ですから、致し方なしということでしょう。
とはいえ、国民の大事な老後資金、運用を失敗しては困ります。そこで注目したのが「ESG投資」です。GPIFは6月から、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)などの課題に対する企業の取り組み状況を投資判断の材料にする取り組みを始めました。ESG投資は海外が先行していましたが、ここ最近は国内でも広がりを見せています。先日、番組に出演していただいた日本証券業協会の鈴木茂晴会長も今後のテーマに挙げていました。
では、ESG投資ならばリスクを抑えつつ期待する収益を上げられるのでしょうか?また、ESG投資の採用にはほかにも狙いがあるのでしょうか?
ということで、来週はGPIFの高橋則広理事長をスタジオに招いて、GPIFの今後の戦略などについて詳しく聞きたいと思います。年金の将来が気になる方は必見です。
日経プラス10プロデューサー
羽田洋子
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