今週は日本の製造業の「斜陽」を感じさせるニュースが相次ぎました。再建中の東芝は、株主総会で経営陣が株主に陳謝。エアバッグの事故で巨額の負債を抱えたタカタは26日、民事再生法を申請しました。
両社の衰退だけで、製造業すべてが勢いをなくしたと言えば叱られるでしょう。しかし実際、「モノ」を買って満足する消費者は徐々に減り、「大量生産・大量消費」を前提にした産業の成長には限界が見えてきています。新たなビジネスモデルを構築しようと各社とも研究開発に力を入れますが、台頭する世界のIT企業が競争相手になった場合、打ち勝つことはできるのでしょうか。無論、「メイド・イン・ジャパン」の奮闘を期待します。ただ日本経済はモノづくりに代わる、新たな経済のけん引役を育てないといけない時期に来ていると感じます。
今週、番組では「農業改革」についても取り上げました。日本の農業も課題は山積みですが、「美味しい」という感動は、どんなに技術が進歩してもバーチャルでは表現できません。国を挙げて農業を輸出産業として育てる価値はあるのではないか――。JA全中の奥野長衛会長の「今のままではだめになる」という危機感のこもった言葉を聞いた時、自然とそう思えました。
日経プラス10
プロデューサー
大西穣
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