番組表

マンスリー特集 様々なテーマを4週に渡って紹介

2015.04.10

歴史のある町に息づく匠の技


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砕いた根を40度から50度の湯に浸け色素を揉み出します。温度が高いと、黒ずんでしまい、低いと、鮮やかな紫色にならないのです。およそ2時間、揉み続けると、深紫の染料液が出来上がります。

吉岡さんは、華やかな平安貴族文化を象徴する色として、「本紅」を挙げます。宮中の女性を魅了した色、黄色の紅花から色素を取り出します。

材料の紅花は、三重県上野市から取り寄せます。紅花の花びらには、本紅色と黄色の色素が含まれています。本紅色の色素を取り出すために、黄色の色素を取り除きます。

黄色の色素は水に溶ける性質を持つので、花びらには本紅の色素が残ります。

紅花に含まれる本紅の色素は、わずか1%。99%を占める黄色の色素を取り除くため、何度も水を替えて透明に近づけます。本紅の色素は、アルカリ性の溶液に溶け出す性質があります。吉岡さんは、燃やした藁の灰から取るアルカリ性の灰汁(あく)を使います。

作業を始めてからおよそ3時間半。平安の職人が費やしたであろう同じ時間をかけて本紅色は取り出されます。

今回、本紅色の染液で染めるのは、絹のストール。

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吉岡さんは、生地を細かく揺らして繊維の奥まで色素を染み込ませます。ベニバナから本紅を取り出す一連の作業を4日間繰り返し、一枚の生地を染め上げるのです。

平安時代の、華やかな色合いのストールをまとってみてはいかがですか?

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