第119話
イヘゴ追撃は失敗に終わった。イへゴ達は営州の街中に潜みソリンギの動向を探った。ソリンギは病の床にいた。ムクチョルとの神経戦で精も根も尽き果てていたのだ。イへゴは皇宮に忍び込みソリンギの寝所を襲った。気配を察知したソリンギは、物陰に隠れて逆にイヘゴに短剣を突きつけた。警護のイムンらがイへゴを捕らえた。しかし、イへゴは武器を持っていなかった。次に、シン・ホンが皇宮に乗り込み捕えられたが、ソリンギとイヘゴが話をする機会ができた。イヘゴとシン・ホンは、テ・ジョヨンが建国の準備を進めていることを告げた。自分に兵を貸してくれれば、テ・ジョヨンの首を持参すると言うイヘゴ。イヘゴに裏切られた経験を持つソリンギが真の覚悟と勇気を見せなければ信用できぬと言うと、イへゴは傍らの筆の柄を二つに折り、自分の左目に突き刺した。一つの目をソリンギに差し出し、もう一方の目でテ・ジョヨンを見据え、殺す、これが決意の証拠だとイヘゴ。居合わせた者達はその迫力に圧倒された。目に包帯をしたイヘゴのもとにソリンギが来て、唐に行って則天皇帝に兵を賜る、必ずテ・ジョヨンを殺せと言った。イヘゴは、安市城のチョリンにコムとチョリンを必ず迎えに行くと書いた手紙を送った。コムとチョリンは密かに安市城を去った。2人を契丹村の民が待ち受けていた。彼らは契丹国の旗と皇帝が纏う龍袍を差し出し、コムに龍袍を着てほしい、命をかけてテ・ジョヨンと戦うと誓った。テ・ジョヨンが描く高句麗、新羅、百済、契丹をも含む新しい国の構想に惹かれていたコムの胸中は複雑だった。









