
“ソル薬局”の長男。薬剤師。大きな顔に素朴な微笑、地味な服装で寡黙な性格。そんな息子を母親オクヒは男の中の男と褒め称えるが、女性たちにはつまらない男だと受けが悪い。しかし、そんな彼も少年時代には初恋を経験している。彼には中学生から大学生になるまでずっと片思いしていた彼女がいた。大学に入り、彼は彼女に告白しようと決心する。だが彼女が男と家の前で親しげに話しているのを見て、そのまま引き返し軍隊に入ってしまう。歳月が流れ軍隊から帰ってみると、彼女はアメリカに渡っていた。そしてさらに月日は流れ、いまや彼は39歳の中年の独身男。押し寄せる処方せんに、息つく暇もなく過ごしていたある日、彼の薬局の前をその彼女が通り過ぎた。水仙の花のようだった20年前の初恋の彼女が、ついに故郷に帰ってきたのだ。それもブルータスのようなヒゲ面の夫と子供たちを連れて!