大杉漣さんが「出合うべき作品だった」と語ったドラマを再放送!
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2018年3月4日(日)夜7時放送

ドラマスペシャル 青春の名曲ストーリー 赤いスイートピー / 神田川

2016年3月12日(土)夜9時~10時55分

番組紹介

本作品は、1960年代~80年代のヒット曲をもとにして描く完全オリジナルドラマです。
エピソード曲には、今でもカラオケなどで歌われる「赤いスイートピー」と「神田川」を選曲。
それぞれの曲をモチーフにオリジナルストーリー化し、実力派俳優陣を迎えて放送するオムニバスドラマになります。
楽しかった青春時代、心あたたまる思い出、切ない気持ち、悲しい記憶…。
音楽は、時に私たちの心を揺さぶり、ある時は癒しを、ある時には励ましてくれる力があります。
懐かしのメロディーによって、あの時代のあの日の出来事が、視聴者それぞれの体験とともにプレイバック。ノスタルジックな雰囲気が漂う、大人向けドラマの誕生です。

赤いスイートピー 神田川
出演者コメント
赤いスイートピー
浅野温子:羽鳥弓子役

「赤いスイートピー」というと、松田聖子さんという歌手の存在もあって、世相にとても大きな影響があったと思います。当時「ぶりっ子」という言葉が流行しており、良い意味での「女の子らしさ」に注目が集まっていた時代で、女の子にひとつのアイテムを提供したようなところがありました。今でもあの当時の女の子の感じを覚えています。
私自身は、「赤いスイートピー」が流行した頃は、五社(英雄)監督と京都太秦で映画の撮影をやっていて、鍛えられていたので、流行に乗ることは出来ませんでしたが…(笑)
ただ、音楽というのは、一気に昔に帰ることもできる力を持っていて凄いと思います。良いことも悪いことも、あの年代の音楽に照らし出して、自分の中で今どうなっているのかを感じることができて。
今回のドラマは、“音楽と自分”という、とてもシンプルですが、ストレートにくる作品だと思います。それだけに、大人の郷愁にしろ、人の思いを想い出の曲と共にきちんと皆さんに届けられるのか、このお話を頂いたときは不安がありました。
今回、ななみちゃん(桜庭さん)と演じさせてもらい、女同士で演じると、どこかベタベタしてしまうところを、役柄もあり一線引いた上でお互いきちんと向き合って、笑って泣いて…と表現できていると感じています。そのあたりは、女性に観てもらうと気持ちいいと思っていただけると思いますし、男性には女ってこんなものなのかと笑ってもらえると嬉しいです。

浅野温子 浅野温子

桜庭ななみ:鈴木早織役

大先輩である浅野さんと素敵なスタッフさんと仕事ができて毎日楽しかったです。「赤いスイートピー」が発売された時は、私はまだ生まれていませんでしたが、その私ですら気づいたら口ずさめるほどの根強い人気の名曲です。この大ヒット曲を題材にしたドラマの中で、私は恐れ多くも弾き語りに挑戦しています(笑)。台本の最初の方に「音楽で食べていきたいです」というセリフがあって、そのあとで「赤いスイートピー」の弾き語りがあり、これはすごいプレッシャーだと思ってやりました。2週間くらい歌とギターの練習期間がありましたが、飛行機で地方へ行く時も、ギターを持って行って練習しました。今回の作品は、音楽のパワーを感じながら、ストーリーを観ていただけたら嬉しいです。
早織は、アシスタントのアルバイトをしながら(浅野さん演じる)弓子さんに突っかかっていくような子です。突っかかっていく強さと自分の中にある色々な想いというのを表現するのがとても難しかったです。学生時代を思い出してもらったり、同世代や若い人には家族との関係を見つめ直すきっかけになったりするドラマになっていると思います。ぜひ色々な世代の方に観ていただきたいです。

桜庭ななみ 桜庭ななみ

出演者コメント
神田川
大杉漣(根岸和雄役)

主人公・和雄は、43年前のぼく自身の姿だったのかも知れません。当時、ぼくは吉祥寺のアパートである女性(妻)と暮らし始めました。演劇の世界に足を踏み入れ、俳優を志した時代でもありました。もちろん経済的には恵まれていなかったのですが、俳優になろうとした夢は、"生きるチカラ"だったのかも知れません。名曲「神田川」が描く世界や情景を自分自身の姿だと感じた者は、ぼくだけではなかったはずです。今回のドラマ「神田川」は、多少の大袈裟を許していただけるなら、俳優として"出会うべき作品"だったと感じています。根岸和雄は、ぼく自身の"昭和"を投影した人物でもあるのです。
和雄は、どこにでもいるであろう65歳の男で、定年退職後、なにをすればいいのか惑っています。演ずる上では、等身大の65歳の男の姿をリアルに感じていただけるよう心掛けました。また、監督と相談させていただき、今回は老眼鏡以外、眼鏡なし!になりました。これは大杉にとっては珍しいことであると同時に新鮮でもありました。前田さんとは共演経験があり、いつの日か前田さんの〈父親〉を演じたいと思っていたのが、今回実現してとても嬉しかったです。実に聡明で佇みのある女優さんで、"言葉(台詞)をこころで話す"ということを感じました。今から43年前の名曲「神田川」をモチーフとしたドラマですが、決して懐古的なものではありません。むしろ "今を描いた"ものになっています。生きていくという普遍的なテーマは、若者だけではなく老いゆく者にもあるのです。ドラマ「神田川」は、ささやかな人生の新たな一歩を踏み出した者たちが、再生する姿を描いています。2016年版「神田川」ぜひお楽しみ下さい!

大杉漣 大杉漣

前田亜季(森川すみれ/平松塔子 二役)

昭和の名曲として、色々な方が思い入れをもって聞いてきた「神田川」ですので、大事に演じたいと思いました。この時代の歌は心に沁みてとても好きでよく聴いているので、その世界をドラマ化できるのは嬉しかったです。ただ、これまで一人二役というのはなかなか経験がなく、とても難しかったです。(回想シーンで演じる)塔子は、和雄の中に残っている思い出、イメージでもあるので、大杉さん演じる和雄と一緒に過ごしたであろう楽しい時間を想像して演じていました。大杉さんとは撮影の合間にたくさんのお話をさせていただきました。本当に楽しく、良い緊張感のある心地よい雰囲気を作ってくださる方です。特にラストに近いシーンの撮影では、大きく心が動かされました。大杉さんの歳の重ね方が本当に格好よくて、しびれます!このドラマは、人生を振り返り、過去や現在を織り交ぜて紡ぐ素敵なお話です。どこか懐かしさも感じられ、私は自分の父と母の事を想像させられました。いろんな出来事があり、今なんだな、と。ぜひ観て感じていただきたい作品です。

前田亜季 前田亜季

音楽情報

「赤いスイートピー」
松田聖子の8枚目のシングル、
1982年発売。
作詞は「松本隆」
作曲は「呉田軽穂(松任谷由実)」。

「神田川」
南こうせつとかぐや姫が1973年に発売。
作詞は「喜多條忠」作曲は「南こうせつ」。

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