【梅干(うめぼし)色(赤みを帯びた梅干の色/赤系)】
シソを使って赤みを出す梅干は日本独特のもの。健康保持の特効薬として、徳川家が梅の栽培を奨励したほどだった。特産地・和歌山を訪ね、鮮やかな梅干色を生み出す秘訣、シソの葉と梅の実の美しい関係を探る。
【
鳶(とび)色(豆味噌の濃い赤褐色/赤系)
】
東海地方の食文化に深く根付いた調味料・豆味噌。それは味噌のルーツに最も近いと云われ、濃い赤褐色を得るには三年もの時間を必要とする。愛知県岡崎の味噌蔵では今も変わらぬ技法で豆味噌が作られているという。
【
抹茶(まっちゃ)色(ややくすんだ柔らかな黄緑色/緑系)
】
日本独自の文化・茶道と結びついた抹茶。柔らかな抹茶の黄緑色は、葉緑素を残しながら製茶する、独特の技法で作られる。そんな製茶法を守り発展させてきた、京都宇治の茶師を訪ねる。
【
飴(あめ)色(水飴の透き通るような褐色/茶系)
】
水飴が歴史に登場するのは『日本書紀』の時代とされているが、その色は黒ずんだ茶色だった。それを試行錯誤の末に透き通った褐色=飴色にしたのが越後の「高橋飴店」。十返舎一九の道中記にも登場する老舗飴店に伝わるその製法を探っていく。
【香(こう)色(胡麻豆腐にみられる白褐色/茶系)
】
黄檗宗の開祖・隠元禅師が伝えたとされる普茶料理では、胡麻豆腐は欠かすことができない一品。京都の大本山萬福寺で今も作られている胡麻豆腐には、飲食平等という禅の心が込められている。
【蓬(よもぎ)色(キク科の植物、蓬の葉の淡い緑色/緑系)】
古くは薬草として、また健康を願って節句などに用いられたヨモギ。その色は「菱餅」や「草餅」などに色を添えてきた。今でも地方へ行くと昔ながらの方法で餅を作り、古来の風習を受け継いでいるところがある。
【和菓子の色(梔子(くちなし)色、紅(べに)色))】
日本に伝わる和菓子には、四季の移り変わりとともに、その色や形を変えていく伝統がある。金沢の老舗「森八」では、いまでも天然の色素であるクチナシや本紅を使い、季節に合った美しい和菓子を作っている。
|
| みどころ |
日本古来の食べ物には、それを生み育んできた歴史や文化、風習が深く根付いている。また日本各地に独自の食文化があり、料理や食材の色はその中で守られ洗練されてきた。今回はそんな日本の食膳を彩る七色の伝統色を紐解いていく。「日本の伝統色」シリーズの第5弾。
|
|