「椿屋アーリータイムス」
源が働き始める前の「椿屋」で起きた出来事をコミカルに描く番外編。
源が椿屋へ面接に来る数ヶ月前―。椿屋では、ひとりの従業員が辞めた。
東京へ行き音楽をやるのだという。女将と番頭の捨吉は、人手不足を補うため求人広告を
出すことに。試行錯誤して広告を考えた2人は、良い人が働きに来てくれるよう、
祈りを込めて求人を出す。
それから間もなく、辞めた従業員がひょっこり舞い戻ってきた。調子の良い元従業員は
また宿で働きたいというが…。元従業員の放った一言が女将の逆鱗に触れて、
追い返されてしまう。
そんな中、ある殺し屋の男が新聞の求人に目を留める。そこには、
【秘境の温泉宿で働いてみませんか?
料理・温泉が自慢の宿 仲居(男女)募集 年齢・学歴・職歴一切不問 住み込み可】
とあった。殺し屋の男は、ある決意を胸に、求人広告を出した宿へ向うのだった…。
「闇を抱く」
秘境の温泉宿「椿屋」のベテラン仲居・初枝が寿退社することとなった。
相手は、お見合いで出会った50歳を過ぎた会社社長だという。めでたい報せに従業員は沸き、
源もまた、初枝を優しく見つめていた。そんな源は、彼女と一瞬目が合う…。
その夜、初江の送別会が開かれ、従業員全員で彼女を祝福した。賑やかな宴の後、
床についた源は、部屋に何者かが入ってきた気配を察して警戒する。部屋にやって来たのは
なんと初枝だった。そして、彼女は大胆な行動に出る。