■マーケットウィナーズ( 12/5 放送 )
テーマ:
QUICKコンセンサス月次変化
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏:
パソコンを一日中睨み続けているデイトレードのような短期投資ではなく、かと言って何十倍にも大化けするような銘柄を長期にわたって保有する長期投資でもないという、ちょうどその中間、間を狙うという意味で中期投資という名前をつけてみました。
長期投資は、どちらかというと企業の成長を買いに行く、あまりマーケットの動きにこだわらないというウォーレンバフェットさんの言葉が有名です。
一方で短期投資、デイトレードに代表しますと、これはむしろ企業というよりは、マーケットの動きそのものをとる。極端な話、銘柄はなんでもよいということになってしまうんですね。
それに対して中期投資は、世の中の変化というものを、株式の売買を通じて捉えにいく、という位置づけにしたらどうかな、という考え方に至っています。
株式投資というのは、何を、いつ買うか、いつ売るか、この3つのことを自分で決めなくてはならないというゲームだと思うんですね。
そもそも中期投資は、最初からこれを全部決めてしまっています。
まず「何を?」、これは景気敏感株です。
ときどき景気が悪いときはディフェンシブ株を買うという状況ではあります。
そして「いつ買うか?」、これは番組でもときどきお伝えしています、製品市況が値上がりしたとき、半導体でしたら半導体チップの値段が上がり始めたら、鉄鋼でしたらH型鋼の上昇が始まったら、そのときに買うという状況です。
「いつ売るか?」、これは3つのケースに分かれるんですが、値上がりしたら、一回20%の値上がりで利食い。ロスカットは15%値下がりしたら売却。
そして、上にも下にも動かないまま3カ月が経過してしまったらそこでも一回手仕舞いで売却ということになります。
景気敏感株の具体的な銘柄です。これはすでに決めてしまっています。
元々景気敏感株というのは大体決まっているんですが、日経225の採用銘柄の景気敏感株を数えてみると、ちょうど50銘柄ぐらいあるんですね。
繊維から始まりまして、化学、鉄鋼などあります。
50銘柄全て売買する必要はありません。鉄鋼だったら例えば新日鉄だけで十分ですし、非鉄でしたら三菱マテリアル、ちょうど今、このタイミングでは、三菱マテリアルが中期投資の観点から言うと、非常に買いのタイミングに入ってきているんですね。
もう一つ、東邦亜鉛。これも今まさにこの瞬間買いのタイミングに入ってきていると判断できるようなんです。なんと言っても、ロンドンで非鉄市況が今上昇し始めているという動きが背景にありますので、ちょうど今ここが狙い目かなと考えているんですが、これに特化して売買を行うという方法なんですね。
では、ポイントの3つ目、「いつ売るのか?」について詳しく説明します。
プラス20%の上昇でまず売ります。20%というと非常に小さく感じてしまうんですが、20%の上昇は複利でカウントすると大変なことになります。
これは、機械的に描いたものなんですが、100万円からスタートすると仮定しまして、4回目、小さいグラフなんですが、ここでもう200万円になっています。
またそこから4回目、20%が4回連続すると元本は倍になります。
これをずっと繰り返していくと19回目には元本は30倍になります。
100万円が3,000万円になるということです。
ロスカットのコツがあります。
15%のロスカットでとにかく逃げておく。
次の勝負で20%勝てば元本は元に戻るんですね。
元々中期投資は2勝1敗、100%当てにいって、それでも3回に1回は負けるということを前提にして挑んでいきますので、15%マイナスの20%+でチャラ。
そして残った+20%を結果的に4回連続するという、みなしカウントしていきますと、元本は2倍になるということになりますね。
去年から今年の動きで実際に起こっているのは、東京エレクトロン、半導体の例なんですね。リーマンショックの後、大変厳しい不況の状況で、この中期投資的な、シクリカル投資的な動きが通用するかどうか、私も大変興味があったんですが、真っ暗闇の状況だったんですね。去年の暮れから今年の年明けにかけてはですね。
ところが、半導体チップの値段は、上がったり下がったりを繰り返しながらゆっくり上昇し始めました。このどこかで、この値動きに気がついて東京エレクトロンの株を買っておけば、ラフに見て3,000円から5,000円とったぐらいまでの動きはあったわけです。このどこかで20%を取りにいくということなんですね。
もう少し長いチャートで見ますと、これは非常に有名ですが、住友金属鉱山の株価とニッケルの市況を比べたものです。
細かい値動きでは差がありますが、大きなトレンドとしては上昇と下落が一致していますので、このどこかで大きな波を捉えることができれば、20%を連続することは可能ではないかなと考えられます。
業績を先読みして、儲かっているのかどうかをあんまり見ることはない。
今この瞬間の足元の値動きをきっちり見ておけばよいということになると思います。
まずは、目指すのは2勝1敗です。あまり大勝を狙わずに、100%当てにいって、3回に1回は外れることもあると割り切っていく。
そして予測は不要です。将来見通しは必要ありません。
むしろ今、この瞬間の値動きをじっくり観察するということを大事にします。
そして徹底的な順張りです。下がっているから買うという逆張りは御法度です。
上がっているからまだ上がり続けるだろうという順張りのスタンスに特化します。
投資尺度は使わない方が無難です。特に景気敏感株の場合は、不況の絶不調の時が買いのチャンスが訪れることが多いので、PER、株価収益率という投資尺度はあんまり使わない方が、こだわらない方が有効ではないかなと思います。
そして最後になりますが、分散投資はしない。
株式の中で、景気敏感株の中で銘柄を分散してもあまり意味がありません。
むしろそれよりは、一点集中型で、買うときは買う、買わないときは買わないという投資のメリハリをつけたほうが非常に上手くいくという考え方ですね。