■マーケットウィナーズ( 11/7 放送 )
テーマ:
QUICKコンセンサス月次変化
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏:
先月のアナリストの集計数字を週の頭に見ていくというものですが、まずその前に、そもそもこのコーナーの趣旨といいますか、目的をもう一度確認したいと思います。
企業と株価という大きなテーマになってしまうのですが、アナリストの仕事というのは企業の内容を精査することにあるわけですね。
一方で株式市場というのは、企業の株式を売買します。
その結果株価というものが形成されます。
では、企業と株価はぴったり一致するのかというとそうでもないんですね。
株式市場には、企業の内容だけではない部分で株価が形成されるという要素がありまして、大規模な希薄化、あるいは法人、あるいはヘッジファンド、投資ファンドの決算月による需給関係の乱れなんかで企業の内容とは別の分野で株価が動いたりしています。
等式で書きますと、企業の内容は、アナリストの判断という部分ではイコールなんですが、アナリストの判断と株価はニアリーイコール、必ずしも一致しないというところでありまして、これから見ていきますQUICKコンセンサスというのは、企業の内容に関するアナリストの判断というものを見ていくということなんですね。
日本の全ての証券会社がカヴァーしているアナリスト、5社以上カヴァーしているアナリストで3%以上上方修正した企業の数から3%以上下方修正した数を差し引いて指数化しています。
製造業は8月9月とアナリスト、QUICKコンセンサス統計開始以来の最高値を更新していたところですが、10月、若干減じるという動きになりました。
やはり少しモメンタムが低下しています。
一方で非製造業は引き続き内需のデフレ効果でマイナス局面が続くのですが、亀の歩みのようにじわじわと上昇して、今月も若干ですがプラスに転じてきているというところです。
グラフにしますとこのようになります。
先月と同様に製造業および全産業、モメンタムが少し低下気味ではありますが、非製造業が逆に、その分だけじわじわと下から上がってきているというところが目立ちます。
続いては製造業です。
どうしてもマイナスというところが目立ちます。
決算発表月の10月にマイナス幅が広がるというのは非常に皮肉な結果ではありますが、その前にかなり上方修正されていました。
中でも目立つのが鉄鋼ですね。非常に大きなマイナス幅を広げるという結果になってしまっています。素材関連では非鉄もマイナス。化学もマイナスはマイナスなんですが、高い位置でのマイナス、非常にしっかりした動きです。
製造業加工組立では、機械、電機、輸送用機器、この辺りはしっかりしているんですが、特に中でも今回は輸送用機器、自動車の堅調ぶりというものが目に付きます。
グラフにしますと、まずは素材ですね。
化学、非鉄、鉄鋼とありまして、どうしても鉄鋼のマイナス加減というのが目立ってしまっています。
一方で化学が高いところでキープしています。
いくつか銘柄を見てみると、まずは塩ビの東ソーですね。しっかりです。
それから関東電化、半導体特殊ガスの関東電化がしっかり。
そして日東電工ですね。こちらは液晶素材、あるいは水処理の逆浸透膜などを手がけています。
続いて加工組立です。
電機、機械のモメンタムが少し下向きになっている中で、輸送用機器、トヨタ辺りの動きもそうですが、自動車がしっかりです。
ホンダを見てみますと、先週のポジティブサプライズになりますが、ホンダの決算。
そしてホンダ系の部品会社、日信工業、この辺りが堅調な動きを株価の上では辿っているのではないかと思います。
一方で、非製造業の分野であります。
非製造業もマイナスが目立っているのですが、情報通信がしっかり。
そしてもう1つ、不動産がしっかりしています。
2つに分けてみましたが、非製造業の対個人向けという内容に網羅しますと、情報通信ですね。これがマイナスなんですが、微妙にじわじわと、前回はサービスに注目しました。今回は情報通信でソフトバンク辺りが高い位置で株価がキープされています。
そしてもう1つ、非製造業の対事業所向けという枠組みで見てみます。
引き続きこの3業種、銀行、不動産、卸売、これが非常にしっかりしているんですね。
中でも今回は卸売と不動産に着目したいと思いますが、卸売りでは何と言っても三菱商事です。それから専門商社の長瀬産業。
これは化学の専門商社です。比較的株価は堅調に推移していると思います。
そして不動産。株式市場は今、不動産株に対して非常に厳しい評価を与えていますが、アナリストの見方としては不動産業界は今月、非常に強い動きを示していたということになりますね。