■マーケットウィナーズ( 10/3 放送 )

テーマ: QUICKコンセンサスの月次データを使った市況分析
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)


鈴木氏: 月の初めはQUICKコンセンサス、いよいよ9月分が出てきました。
まずは全産業を大枠で見たものです。
証券会社のアナリストの集計値をQUICKが全部集計しています。
5社以上カバーしている企業だけを対象に3%以上上方修正した企業の数から3%以上下方修正した企業の数を差し引いて100分率で表します。
±100の間を動きます。
前回製造業は34で自己ベスト、04年10月の統計開始以来最高値だったのですが、今回これを抜きました。概ね改善傾向を示しているのですが、特徴として言えることは改善幅が相当縮まってきてしまっている。改善の余地がだんだん少なくなってきているというのが印象的なんですね。


グラフで見るともう少し分かりやすいと思いますが、今年の春先ぐらいから大きく改善の方向に動いたのですが、モメンタムがどんどん縮まってきているんです。
上方修正から下方修正を差し引きますので、景気が良くなっていくと、引き算の答えというのはどうしても圧縮されてしまう、ちょっとなだらかになってしまいましたね。


これを業種別にもう少し細かく見たのもがこちらの数字です。
まず製造業です。製造業の中からいくつか見てみたいのですが、食品は非常に強いですね。化学は大きく改善しています。ただ鉄鋼が未だに製造業の中で唯一水面下、マイナスの数字に止まっています。


これをグラフ化してみますと、まず製造業の素材です。
鉄鋼がマイナスに沈んでいます。それから非鉄はカバー対象が少ないのですぐに100に振り切れてしまうのですが、ちょっと落ち込み気味であります。
化学がここにきて非常にしっかりしているのですが、化学もいろいろありまして、石油化学というよりは、どちらかというと半導体、あるいは液晶部材というハイテク素材が強いのではないかなと予想されます。
例えば信越化学、週末ちょっと下がっていますが、やはりシリコンウエハーの会社で世界ナンバー1、高値をとってきました。
JSR。同じく半導体のフォトレジストの世界最大の会社でありまして、これも同じく高値をとってきました。
このような会社の上方修正が日々効いているのかなと思います。


それからもう1つ、加工組立です。
自動車が好調ですが、機械が、前回マイナスからプラスに浮上してちょっと落ち込み気味。電機も少しマイナス気味です。
この月はまだ円高のデメリットはさほど繁栄されてないと思いますが、それでも少し伸び悩みとなってきています。


そして一方で非製造業です。注目すべきはこの円高の環境ではこちらに集中していると思うのですが、まだ建設、あるいは情報通信というところはマイナスのまま。
卸売が大きく伸びています。それから意外と目立っているのが、株価とちょっと裏腹にその他金融が大きく伸びています。


グラフで見てみましょう。2つに分けてみました。
非製造業の中でも“対事業所向け”という風に銘打ちました。
多少の細かいところは抜きにしまして不動産が落ち込み気味です。
やはり株価はともかく銀行と卸売が足元大変な勢いで上に引きあがっているというのが非常に特徴的です。建設は水面下です。


もう1つ、非製造業の“対個人向け”です。
情報通信は水面下ですね。その他金融はカバー対象銘柄が少ないので上下振れやすいのですが、小売がちょっと落ち込み気味です。
注目すべきはサービスです。緑色の折れ線グラフがいよいよマイナスからプラスの方向に動いてきています。円高ですので内需関連、そしてサービス、この辺りに今月は注目ポイントがあるのではないかと思います。


先月注目していた食品ですが、モメンタムという面ではちょっと伸び悩んでいますが、それでも非常に強い数字がついています。食品株は良い動きが続きまして、まずヤクルト本社。円高メリットと言ってもいいのでしょうか、これは直近まで高値を抜いていました。それからアサヒビールも高値をとりました。森永乳業も非常に業績好調で乳製品の値上げが浸透しているというところです。
見るべきはサービスなんですね。マイナスからプラスに浮上してきているというこの中で、なんと言ってもセコムです。ディフェンシブ銘柄の代表格なのでしょうが、最高益まであとわずかです。それからエムスリーですが、今期最高益更新予想です。
スタジオアリスも今期最高益更新予想。もう1つベネッセHDも今期最高益更新予想です。
そして一休ですね。これはもう少しで今期最高益というところで、意外と今月注目すべきはこのサービスセクターというところではないかなと思います。